俳優・安藤玉恵が朗読する初エッセイ『とんかつ屋のたまちゃん』配信開始

俳優・安藤玉恵さんが語る心温まるエッセイ

安藤玉恵さんの名を知らない人は多くないでしょう。俳優として舞台や映画、テレビドラマと幅広く活躍している彼女が、ついに初のエッセイ集『とんかつ屋のたまちゃん』を執筆し、2025年7月18日からオーディオブックとして配信されることが決まりました。
この作品の朗読を、自身が手がけるという点も大きな魅力です。

彼女のエッセイは、幼少期を過ごした東京・荒川区にあるとんかつ屋『どん平』の思い出を中心に据えています。安藤さんは商店街での生活、そこに集う色とりどりの人々を描写しつつ、家庭の温かさや人間ドラマを体験した日々をユーモア溢れる細やかな筆致で綴ります。

幼少期の思い出を活かしたデリケートな朗読

エッセイの中で特に印象に残るのは、安藤さんの祖母や祖父、両親との思い出です。初代の祖母は占い師としてもその人生を支えてきた人物、自由で破天荒な祖父、サービス精神旺盛な父、忙しい中でも太宰治の作品愛をつなぐ母、そして彼らを見守る兄たち。安藤さんは、彼らの姿を生き生きと描写し、時に切なく、時に笑いを交えながら聴かせてくれます。

今作は、たくさんのエピソードをもとに人間の複雑さや美しさ、そしておかしみを描き出しています。これを聴きながら過ごすひとときは、まるで温かい家庭に戻ったかのようなほのぼのした気持ちをもたらします。

朗読の実績も積み重ねている安藤玉恵

安藤玉恵さんは、実は朗読の実績も多く持っています。最近では、NHK Eテレ「100分de名著」に出演し、『侍女の物語』や『誓願』を朗読し、その表現力の深さに多くの視聴者が感動しました。

彼女の声には、特有の温かみと安らぎがあります。この声での朗読は、聴く人々の心に訴えかけ、多くの共感を呼ぶことでしょう。