地域密着型の人材育成を目指す「Schoo Mesh」の取り組みとは

株式会社Schoo（スクー）は、 2025年の10月より「Schoo Mesh（スクーメッシュ）」という新しい地域共創型人材育成サービスを開始します。このサービスは、自治体や企業、教育機関、非営利団体などと連携し、地域の特性やニーズに応じた学びの場を設計し、提供するものです。その目的は、持続可能な人材育成の仕組みづくりと、地域の未来を担う人材の育成にあります。

1. 背景と目的

近年、少子化や都市部への人口流出の影響で、地方では若年層の人口が急激に減少しています。このため、地域での働き手不足や産業の担い手不足が深刻な問題となっており、人材や産業の育成基盤が脅かされています。これに対処するためには、地域特有の課題に対する対応が急務です。地域の人々が自ら学び続けられる環境を整え、地域で活躍できる人材を育てることが求められています。

例えば、Schooはこれまでに、鹿児島県奄美大島で地域全体を対象にした学習環境の提供を行い、オンライン教育を通じて学ぶ機会の均等化に貢献してきました。また、日置市との連携によるリスキリングモデルの実施を通じ、地域特有の課題に即した学びの重要性を確認しました。

2. Schoo Meshの内容

「Schoo Mesh」は、地域の課題に応じて学習内容や形式を柔軟に設計できる点が特徴です。サービス名の「Mesh」は、多様な主体や機能が網のように結びつくことを意味しており、地域の歴史や文化を尊重しながら、学びを通じて一体化することを目指しています。オフラインとオンラインを融合させたハイブリッド型の学びの場を提供し、自治体や企業、教育機関が共同で運営するモデルです。

実際に、2024年秋から鹿児島県日置市で行われるプログラムでは、地域の自治体職員と企業従業員が共に学び合う体験が設計されています。このプログラムでは、Excelを使った業務改善に特化し、立場を越えた学びが行われます。学ぶことで業務改善に繋がる前向きな行動変容が期待されています。

3. 日置市での具体的な活動

日置市での取り組みは、約6ヶ月間にわたる本格的なプログラムとして展開され、オンライン学習、対面研修、個別視聴といった形式が組み合わせられます。具体的には、月に1回のオンライン集合学習により、生成AI活用をテーマにした実践的なスキルアップが図られます。また、プログラム後半には異なる立場・組織のメンバーが集まる対面型の合同研修も行われ、相互理解と視野の拡張が図られます。

さらに、Schooが約9000本の講座を用意し、参加者は多様なビジネススキルや教養を自由に学ぶことができます。これにより、個々のニーズに合わせた学びの支援が実現されます。