ボーダレス・ジャパンと早稲田大学による新たな「W-SEED」プログラム
社会課題の解決に本気で取り組む若者たちを育成するため、株式会社ボーダレス・ジャパンと早稲田大学アントレプレナーシップセンターが連携して新しい育成プログラム「W-SEED」をスタートしました。このプログラムは2025年10月から開始され、次世代のソーシャルアントレプレナー(社会起業家)を育てることを目指しています。プログラム内容は、課題解決のためのビジネスプラン構築を実践的に学ぶことから構成されています。
連携の背景
ボーダレス・ジャパンは、世界14カ国で50以上のソーシャルビジネスを展開し、社会問題をビジネスを通じて解決する企業です。これまでに得た事業構築のノウハウや実践知識を学生たちに伝え、多くの社会企業家を育てることを目的としています。一方で、早稲田大学は、イノベーションや起業を促進するための教育を行い、次世代のリーダーを生み出すことに力を入れています。そのため、両者の強みを活かし、次世代の社会起業家を育てるためのプログラムを立ち上げることは自然な流れとなったのです。
W-SEEDプログラムの概要
このプログラムは、主に2つの部分で構成されています。
1. 講義編
最初の講義では、社会課題の理解から事業化に至るまで、さまざまな内容がカバーされます。ボーダレス・ジャパンの実績を基に、社会課題の構造理解やビジネスモデル設計、社会インパクトの考え方など、基礎的な知識を身につけます。さらに、現役の社会起業家がゲスト講師として参加し、リアルな事例や実践的な知識を提供します。これにより、学生たちは単なる理論だけでなく、実際のビジネスの現場でのアプローチを理解できるようになります。
2. 実践伴走編
講義を受けた学生の中から選抜されたチームや個人は、社会起業家やボーダレス・ジャパンの実践者から支援を受けながら、ビジネスプランを構築します。ここでは、実際に事業計画を策定するためのフレームワークを提供し、クラウドファンディングサービスや他の外部パートナーと連携しながら、実践的なスキルを磨いていきます。最終成果物として、事業プランのピッチコンテストも予定されています。
プログラムの特徴
このプログラムには以下のような特長があります:
- - 現役起業家の実践知:実際に現場で効力を持つスキルを学ぶことができる。
- - 課題解決のビジネス設計:何をつくるかよりも、どの課題を解決するかが重視される思考法を育成。
- - 共創と協働を重視:異なるバックグラウンドを持つ学生同士で協力し合いながら学ぶ。
- - 実務レベルの支援:財務計画や事業計画、社会発信など、実践的なサポートが提供されます。
未来への期待
今後は、国内外でのフィールドワークや、社会起業家と協働するプロジェクトなど、さらなる学びの機会を提供することが計画されています。学生たちが自分の意思で社会課題の解決に向けて行動を起こすための支援を強化し、このプログラムを通じて新たな社会起業家たちが誕生することを期待しています。
コメント
早稲田大学アントレプレナーシップセンターの河村副所長は、「このプログラムが学生にとって社会課題を『自分ごと』として考え、持続可能な解決策を自ら見出す大きな一歩となることを願っています」と語ります。
ボーダレス・ジャパンの半澤代表も、「教育と実践を融合させた新しい産学連携モデルを提供することで、より多くの社会起業家を生み出す可能性を探索していきたい」と期待を寄せています。この新たな取り組みが、未来の社会にどのような影響をもたらすのか注目が集まります。