塩田武士と小川哲、昭和を語る対談
2025年8月27日、千葉市に位置する未来屋書店の本社で、注目の対談イベントが行われました。ここに招かれたのは、社会派作家として知られる塩田武士氏と、直木賞を受賞した小川哲氏。二人が初めて対面し、「昭和」をテーマにした著書を通じて、独自の視点から昭和の魅力を掘り下げました。
対談企画の背景
この対談は、未来屋書店が昭和100周年を記念して開催したもので、両作家がそれぞれの著書を元に昭和という時代に焦点を当てました。
塩田氏の著作『罪の声』や小川氏の『地図と拳』には、昭和の社会背景や人々の生き様が描かれており、二人の対話はそれを反映する形となりました。また、両氏は自身の執筆スタイルや、実際に選書した昭和の名作について、互いに熱心に語り合いました。
対談の内容
特に印象的だったのは、小川氏の最新作『君のクイズ』に関する制作秘話です。この著書までのプロセスや考え方、背景にある昭和の文化の影響について深い洞察が語られ、視聴者に新たな発見を提供する内容でした。
さらに、対談中には塩田氏が選書したタイトル群「虚実で読み解く昭和」と、小川氏が選んだ「昭和の戦争のプリズム」からも多くの作品が紹介されました。これらの書籍は、昭和時代を舞台にした力強い物語や多様な視点を提供し、皆に新たな理解をもたらすものでした。
著書の選書
- 『レディ・ジョーカー』/髙村薫
- 『凍れる心臓』/共同通信社社会部移植取材班
- 『スローカーブを、もう一球』/山際淳司
- 『クライマーズ・ハイ』/横山秀夫
- 『テロルの決算』/沢木耕太郎
- その他、多数
- 『白昼の死角』/高木彬光
- 『赤頭巾ちゃん気をつけて』/庄司薫
- 『輝ける闇』/開高健
- 『神戸・続神戸』/西東三鬼
- 『群蝶の木』/目取真俊
- その他、多数
これらの作品は、いずれも昭和という時代の多様な側面を反映した文学作品であり、専門的な知識を持つ二人の選書が光ります。
イベントの告知
本対談の様子は、未来屋書店公式YouTubeチャンネルにて2023年10月3日から独占配信されています。視聴者はこの貴重な対話を通じて、昭和文学の深みを体験し、理解を深めるチャンスがあります。また、全国の未来屋書店・アシーネ店舗では、対談で紹介された作品のフェアも行われ、選書に関するコメントもPOP形式で掲示されています。
受賞歴を持つ二人
1979年に兵庫県に生まれ、作家としてのキャリアをスタートさせた。多くの短編や長編を著し、特に『盤上のアルファ』が高く評価されている。
1986年千葉市で生まれ、著書『ユートロニカのこちら側』でデビュー。その後も多くの賞を受賞し、新進気鋭の才能として注目を集めている。
この対談は、ただの文学的な交流にとどまらず、昭和という時代を見つめ直す貴重な機会となるに違いありません。ぜひ、多くの方に見ていただきたい内容です。