近年、デジタルコミュニケーションが主流となり、手紙を書く機会が減少しています。しかし、そんな中で改めて手紙の魅力に目を向けることが求められています。兵庫県の「えんを描く」代表、小森利絵さんが手がけた書籍『おてがみじかんでほんの少し心にゆとりを』は、その新たな視点を提供します。この本は、文通の経験から導き出した手紙の楽しみ方を紹介しており、2025年1月19日には京都で開催される「文学フリマ京都9」でも販売されます。
「お手紙を書く時間を楽しむ会」を主催する「えんを描く」は、手紙が持つ独自の魅力を再発見し、現代に即した形でのコミュニケーションツールとしての手紙の可能性を探ります。この書籍は、手紙を書くことそのものを楽しむためのアイディアが満載です。著者の小森さんは、文通歴35年、自分宛ての手紙を書くことを続けて8年。この経験をもとに構築された新しいお手紙の楽しみ方が詰まっています。
本書では、手紙を書くことが単なる情報の伝達手段ではなく、心を豊かにする「無駄を楽しむ」活動であることが述べられています。例えば、旅先から自分宛てに絵葉書を書くことや、毎年春に自分に向けた手紙を送ること、身近な人への思いを手紙にして届ける提案など、日常に取り入れられる手紙の楽しみ方が多く紹介されています。
また、文学フリマという場で販売することに意味があります。多くの紙の書籍が集まるこのイベントで、手紙を書くことの喜びや、手紙文化を感じるきっかけになると、小森さんは考えています。今の時代、電子書籍が普及していますが、手紙の温かみや、紙本ならではの魅力を感じられる機会はとても貴重です。
文学フリマ京都9では、他にも様々な本が出展されます。特に、浜内千波さんの和食に関する著書や、正保美和子さんのラボ整理コミュニケーション術など、個性的なラインナップが楽しめます。入場は無料で、誰でも気軽に足を運ぶことができます。ぜひ、手紙の新たな魅力を発見しに来てください!
今回の文学フリマ京都9は、2025年1月19日、京都市勧業館みやこめっせ 1F第二展示場で行われます。訪問して、心温まるお手紙の世界に触れてみてはいかがでしょうか。書籍『おてがみじかんでほんの少し心にゆとりを』は、手紙文化の復活・普及を願う一冊となっています。興味がある方は是非、ブースへお越しください。