学生たちが伝承する博多の祭り、山笠の魅力と意義
福岡大学が取り組む教育プログラムでは、770年以上の歴史を持つ「博多祇園山笠」に学生が参加し、地域の文化や礼儀、コミュニケーション能力を養っています。このプログラムは2018年から始まり、若者の祭り離れが懸念される中、伝統行事を通して学生たちが何を学ぶのか、その意義を見ていきましょう。
プログラムの内容について
「体感しよう!博多祇園山笠の伝統と歴史」と題されたこのプログラムでは、学生たちが実践を通じて山笠の文化に触れる貴重な体験を得ることができます。今年度は、「実践コース」と「教養コース」に分かれて活動し、計13名の学生が参加しています。
- - 実践コース(7人): 実際に山笠を担ぎ、参加者としてのリアルな体験をします。
- - 教養コース(6人): 山笠の歴史や文化を学びつつ、その魅力を見つけ出します。
プログラムの一環として、教員による事前講義や博多町家ふるさと館、櫛田神社の訪問を行い、さらには「博多ガイドの会」によるまち歩きもあり、学生たちは地域の深い文化に触れることができます。
山笠の始まりと学生たちの挑戦
7月9日、「お汐井取り」を経て、いよいよ本格的に山笠が始まります。この日から学生たちは一週間を通じて、地域の住民と共に山笠の文化を体感し、学びを深めていく決意を固めています。
特に注目すべきは、最終日の7月15日の「追い山」での活動です。この日は全員参加が予定されており、実践コースの学生たちは実際に博多の町を駆け抜けることになります。彼らの体験は、単なる観客から一歩踏み込んだ、心の込もった経験に変わることでしょう。
学生たちの声
参加した学生たちの中には、今まで触れたことのない地域文化に直面し、その深い魅力に感動する声も聞かれます。「実践コースに参加して、自ら山笠を担ぐことで、この祭りの意味と重みが身に染みました」と語る学生。「学ぶことは多いが、地域の方との交流が何より楽しかった」との声もあり、交流の大切さが強調されています。
教育的価値と今後の展望
こういった取り組みは、学生たちに地域文化の大切さや、伝統を受け継ぐ意義を教えるだけでなく、将来リーダーシップを持つ若者が育つ環境を提供しています。福岡大学が目指すのは、ただの学問ではなく、地域社会に根ざした人間性を育むことです。
地域の伝統行事「博多祇園山笠」に参加することで、学生たちは文化を学び、地域の人々との絆を深めることができます。これからも多くの学生がこの素晴らしい伝統行事を通じて成長し、地域社会に貢献することを期待したいです。
お問い合わせ先
「体感しよう!博多祇園山笠の伝統と歴史」プログラムへの関心や取材希望の方は、福岡大学社会連携センターにお問い合わせください。電話は092-871-6631、メールはkoyu★adm.fukuoka-u.ac.jpです(※「★」を「@」に変更してください)。