IHI回転機械エンジニアリングが新しいターボコンプレッサーTRZシリーズを発表

IHI回転機械エンジニアリングが新型ターボコンプレッサーを発表

株式会社IHIのグループ会社であるIHI回転機械エンジニアリングは、汎用ターボコンプレッサーの新機種「TRZシリーズ」の販売を開始しました。新型コンプレッサーは、主電動機出力500kWから1,120kW、吐出空気量は5,600から12,320m3/hをカバーし、業界で最も需要の高い仕様です。

高効率化と流量拡大

新たに開発されたインペラを使用することで、従来の「TREシリーズ」と比較し、高効率化を達成しました。具体的には、流量を約15％向上させ、環境への配慮も考慮したカーボンソリューションにも寄与しています。

コスト削減への貢献

また、TRZシリーズでは、高速回転するピニオン軸を直接潤滑する方式を採用しました。この手法により、従来の油浴方式に伴う機械損失を低減し、高い冷却性能と耐荷重性能を実現。また、省エネ設計により、運転コストの削減にも貢献しています。

メンテナンスの容易さ

TRZシリーズは、メンテナンス性の向上にも注力しています。インペラのラインナップを充実させることで、流量や圧力に応じた使い分けがより簡単になり、エアロ部品の交換のみで対応できる設計が採用されています。これにより、作業の効率が大きく向上し、運用の容易さが増しています。

日本国内外での活躍を目指す

新型ターボコンプレッサーTRZシリーズは、長野県の辰野工場で製造され、主にアジア市場でのシェア拡大を視野に入れています。今回の販売開始を機に、汎用ターボコンプレッサーのラインナップは7機種に増え、多様な顧客ニーズに応えるソリューションを提供できるようになります。

IHI回転機械エンジニアリングは、1970年から累積で10,000台以上のターボコンプレッサーを国内外に提供し、日本のターボコンプレッサー事業のリーダーとしての地位を確立しています。長年のノウハウを背景に、デジタル技術も取り入れた最新の機械設計や、包括的な販売・メンテナンスサービスを通じて顧客の課題解決に貢献してまいります。

今後は2025年10月以降に60Hz向けの販売も予定されており、更なる市場拡大を目指しています。