美術作家渡辺おさむが山口県芸術文化振興奨励賞を受賞

渡辺おさむ、山口県芸術文化振興奨励賞受賞

美術作家の渡辺おさむは、このたび第76回「山口県芸術文化振興奨励賞」を受賞しました。この賞は、昭和25年に設立され、照らし出すのは芸術文化分野で優れた業績を上げた人物です。受賞の背後には、渡辺の25年にわたる独自のアート活動と、彼が築いてきたスイーツデコ技法に基づく作品への評価があります。2025年7月には山口県庁にて表彰式が行われ、村岡嗣政山口県知事から直接賞状が授与されました。

渡辺は、この度の受賞を受けて、自身の創作活動の原点を振り返りました。彼にとって山口の豊かな自然や、家族と過ごした思い出が、アートの根底にあることは言うまでもありません。特に、母が作ってくれた手作り菓子の記憶が、現在のスイーツアートの源流となっていると語ります。「25年前にこのテーマで作品を制作した際には理解されなかったが、今では文化的に評価されるようになった」と渡辺は喜びを表し、自身が直面した道のりを振り返りました。

この受賞を記念して、東京・天王洲にあるgallery UG Tennoz Annexで「渡辺おさむ展甘美の系譜」を2025年7月25日から開催します。この展覧会では、渡辺が制作してきたスイーツデコレーションの技術や、彼の作品がどのように成熟してきたのかを一挙に紹介します。観客は、甘くて可愛らしい見た目の作品の裏に秘められた人間の記憶や感情に触れることができるでしょう。渡辺の作品は、美と遊び心、記憶と想像の交錯を体現し、観覧者に新たな体験を提供します。また、展覧会初日にはレセプションパーティーも行われ、参加者は直接アーティストと交流できる貴重な機会ともなります。