トレックスが発表した新しい昇圧DC/DCコンバータ
近年の技術革新と市場のニーズ
トレックス・セミコンダクター株式会社が新たに開発したXCL108シリーズは、無駄な電力を最小限に抑える群を抜いた能力を持つ昇圧DC/DCコンバータです。この製品は、400nAという超低消費電流を実現しており、特にバッテリー駆動のデバイスにとっては大きなメリットとなります。この技術は、IoTデバイスやポータブル機器が求める小型化と長い電池寿命にマッチしています。
特徴と利点
XCL108シリーズの特筆すべき点は、400nAの自己消費電流による効率改善です。特に数µAでの動作時にその性能が発揮され、他のDC/DCコンバータと比較しても圧倒的な優位性を持ちます。また、PWM/PFM制御方法を採用したことで、デバイスがスリープ状態から活動状態に戻る際でも高効率を保つことが可能です。これにより、常時昇圧動作を行いつつ、消費電力を大幅に削減できるため、バッテリーの持続時間とサイズの縮小に貢献します。
組み込みやすさ
この昇圧コンバータはコイル一体型という特性を持っており、プリント基板上の配線を最小限に抑え、ノイズ放射の低減に寄与します。これにより、部品選定や調達の手間が大幅に軽減されるため、開発期間の短縮も実現。デバイスの設計者にとっては、多くの利点があると言えるでしょう。
高い耐久性
XCL108シリーズは、小型のCL-2025-02パッケージを使用しており、周囲温度が-40℃から+105℃までの範囲で動作します。このため、産業機器やウェアラブルデバイスなど、高い耐久性と電力効率が求められる環境に適しています。トレックスが提供するこの製品は、将来的にますます重要性を増していくことでしょう。
製品の発売と価格
XCL108は、308円(税込)で販売され、2023年5月30日に発売予定です。この新製品は、技術革新の象徴であり、日常の様々なデバイスの進化に寄与することが期待されています。
まとめ
トレックス・セミコンダクターは、今後も技術開発を進め、社会に貢献する製品を提供していく意思を示しています。XCL108シリーズは、その一例に過ぎませんが、業界に革命をもたらす製品として、大いに期待される存在です。市場のニーズに迅速に応える姿勢からも、トレックスの今後の動向に目が離せません。