デジタルクローンエコシステムプロジェクトが始動
AIQ株式会社とカシオ計算機株式会社が協力し、「一人一体のデジタルクローンを持つ時代」の実現を目指して、デジタルクローンエコシステムプロジェクト(DCEP)を開始しました。このプロジェクトの第一弾サービスとしてスタートする「UTRACE」は、AI技術を駆使して行動データと感情データを解析する新たなウェアラブルデバイスを通じて、自分自身の理解を深める体験を提供します。
デジタルクローンの可能性
このプロジェクトの背景には、現代社会における知識や経験の失われがちな問題があります。多忙な日々の中、私たちの記憶や価値観が活かされないのは珍しいことではありません。個人の経験や感情は次世代にきちんと引き継がれていないことが多く、これが社会全体にも影響を及ぼしています。AIQとカシオは、デジタルクローンという新しい概念を用いて、この課題に挑んでいます。
デジタルクローンとは「自分自身のもう一つの形」として機能し、蓄積された知識や経験を次世代へとつなげる役割を果たします。AIQはこれまで、多くの社会実装を通じて人の個性に着目し、デジタルクローンの生成が可能であると考えています。さらに、日常生活におけるデジタルクローンの活用が重要であると捉え、そのプラットフォームの整備を進めることが第一歩としています。
カシオのウェアラブル技術
カシオの参画は、「驚きを身近にする力で、個々のライフスタイルを豊かに」という理念に基づいています。ウェアラブルデバイスを通じて自己理解の新たな驚きを提供し、ライフログの活用を当たり前にすることを目指しています。カシオは防水性や耐衝撃性に優れたデバイスを開発し、デジタルクローンとともに日常生活での実用性を追求しています。
DCEPの構成要素
DCEPは、以下の三つの領域から構成されています:
1.
AIQによるデジタルクローン技術の開発と活用。
- 行動データと感情データを取得し、個人のライフログをもとにしたデジタルクローンを生成します。
2.
カシオによるデバイス開発
- ウェアラブルデバイスを通じて、感情や行動データを継続的に取得する技術を確立します。
3.
AIQとカシオの協業
- デジタルクローンの成長支援や、「記録」から「物語化」への進化を促進するサービスを提供します。
新サービス「UTRACE」の展開
DCEPの第一弾として登場する「UTRACE」により、ウェアラブルデバイスを使用して感情データを取得し、その成果をデジタルクローンの「学習データ」として利用することで、自己理解を深める体験が得られます。このプロジェクトは、2025年末までに社会実装を目指して進行中です。
最後に
デジタルクローンエコシステムプロジェクトを通じて、個々の経験や感情がデータとして蓄積され、自己理解が進む社会の実現をAIQとカシオは目指しています。新たな顧客体験を提供する「UTRACE」にぜひご注目ください。