貸金業動向調査:2023年12月
2024-03-01 13:15:41
2023年12月版 貸金業動向調査:無担保貸付減少、住宅ローン増加傾向
2023年12月版 貸金業動向調査:市場の現状と今後の見通し
2023年12月度の貸金業市場は、いくつかの興味深いトレンドを示しました。株式会社S&Gが実施した最新の調査によると、無担保貸付と有担保貸付は減少傾向にある一方、住宅ローンは増加傾向にあることが明らかになっています。
主要な調査結果
無担保貸付: 2023年11月から12月にかけて、前月比19.9%の減少となりました。これは、前年同月比とほぼ同水準の貸付残高で推移していることを示しています。
有担保貸付: 同様に減少傾向にあり、11月から12月にかけて前月比14.6%の減少となりました。2022年12月頃から増加傾向にあった月間貸付金額は、金利低下の影響を受け、2023年末にかけて緩やかな減少トレンドを示しています。
住宅ローン: 一方、住宅ローン市場は活況を呈しています。11月から12月にかけて前月比17.7%増加し、前年同月比とほぼ同水準の貸付金額となりました。これは、新築住宅と既存住宅へのローン需要の高まりを示唆しています。
金利動向: 2022年以降、変動金利は低下傾向、固定金利は上昇傾向が続いています。2023年12月も、メガバンクから消費者金融まで、市中金利は低下傾向が確認されました。
消費者金融・カードローン利用動向: 過去に消費者金融やカードローンを利用したことがあるユーザーを対象としたアンケート調査では、62.7%が現在も借り入れを継続していることがわかりました。これは、2023年の調査結果と比較して2.2%増加しており、消費者金融・カードローンの需要が微増傾向にあることを示しています。
調査概要
調査対象: 全国在住の20~50代の男女
調査方法: インターネット調査
調査実施者: 株式会社S&G
調査期間: 2024年1月22日~2024年2月29日
回答者数: 106人
回答者の年齢分布: 20代32.2%、30代38.3%、40代18.2%、50代11.3%
分析と考察
これらの結果から、2023年12月時点の貸金業市場は、住宅ローン市場の堅調さとは対照的に、無担保・有担保貸付市場ではやや弱含みの状況にあることがわかります。金利低下の影響や、経済状況への懸念などが、無担保・有担保貸付の減少に繋がっている可能性があります。一方、住宅ローン市場の増加は、低金利政策や住宅需要の高まりを反映していると考えられます。
消費者金融・カードローンの利用状況に関しては、継続利用者の割合が高いことから、安定した需要が存在していることが示唆されます。しかし、今後の経済状況によっては、利用状況が変化する可能性も考えられます。
今後の見通し
今後の貸金業市場の動向は、経済情勢、金利動向、政府政策など、様々な要因に影響を受けるでしょう。特に、金利の変動は、貸付需要に大きな影響を与えるため、注目が必要です。また、消費者金融・カードローン市場では、利用者の属性やニーズを捉えたサービス提供が、競争優位性を築く上で重要になるでしょう。
本調査結果が、貸金業関係者や投資家の皆様にとって、市場動向を理解し、将来の戦略を策定する上で役立つことを願っています。
免責事項: 本レポートに記載されている情報は、株式会社S&Gが提供するものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。投資判断はご自身の責任において行なってください。
会社情報
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