乳がん再発リスクを評価!エグザクトサイエンスが新たなプログラムを保険適用に
乳がんは、日本人女性に最も多く認められる悪性腫瘍です。2021年には94,000人以上が新たに乳がんと診断されたとされています。これに対し、エグザクトサイエンス株式会社が提供する「オンコタイプ DX 乳がん再発スコア®プログラム」が、希望の光となりそうです。
このプログラムは、ホルモン受容体陽性、HER2陰性、そしてリンパ節転移が無いか、あっても3個以内の早期浸潤性乳がん患者を対象にします。遠隔再発のリスクを提示することで、化学療法の必要性や治療方針の選択をサポートする役割を果たします。2021年8月、このプログラムは厚生労働省から薬事承認を取得し、ついに2023年9月に医療保険の適用となりました。
昭和大学臨床ゲノム研究所の所長である中村清吾医師は、この承認について「乳がん患者の個別化治療実現への大きな前進」と期待を寄せています。具体的には、患者の乳がんが再発しやすいかどうか、そしてどの程度化学療法が再発リスクを軽減できるかを評価できるため、患者は自身の治療に関して納得のいく選択をすることができます。
プログラムの基本は、がん組織に含まれる21種類の遺伝子を調べ、その発現状況から独自のアルゴリズムで再発スコアを算出するものです。このスコアは0から100の範囲で示され、手術後の再発リスクを予測します。これにより患者は、ホルモン療法に加えて化学療法を行うべきかどうかの情報を得ることができ、より informed な意思決定が可能となります。
木村重雄コマーシャルディレクターは、「この度の承認により、乳がん患者が医師と共に治療法を選び、納得の上で治療を受けることができることを期待しています」と語りました。ステークホルダーたちの声によれば、この新たなプログラムは、患者と医療従事者間の「共有意思決定(Shared Decision Making)」の助けになると考えられています。
エグザクトサイエンスコーポレーションは、ウィスコンシン州マディソンに本社を持つ企業で、ゲノムに基づくがんの診断・治療を提供しています。彼らは、がんスクリーニングや診断検査を通じて、患者が迅速かつ適切な治療を受けられるようなソリューションの開発に取り組んでいます。
この新しいプログラムの導入により、日本における乳がん治療の選択肢が大幅に拡がることが期待されます。具体的な臨床データや症例が蓄積されることで、今後の治療方針の確立や、より効果的な治療法の開発に寄与することが望まれます。このようにして、エグザクトサイエンスの尽力が、乳がん患者の未来に希望をもたらすことでしょう。
会社情報
- 会社名
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エグザクトサイエンス株式会社
- 住所
- 東京都千代田区丸の内1丁目5番1号新丸の内ビルディング9階EGGJAPAN
- 電話番号
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03-4540-7680