東洋製罐グループが新たな挑戦
東京に本社を置く東洋製罐グループホールディングス株式会社は、機能性材料の新ブランド「MiraNeo🄬」を通じて、太陽光発電市場に新たな風を吹き込むべく、新たな出資を行いました。このブランドは、ガラスに匹敵する水分バリア性を持つ「超水分バリアフィルム」を特色とし、これを利用したフレキシブル太陽光発電パネルの製造を手がけるベルギーのEnfoil社との連携を強化します。
出資詳細と今後の展開
2025年4月15日に発表されたこの出資計画では、東洋製罐がEnfoilに対して約70万ユーロ(約113百万円)を投資し、同社の主要株主となりました。この出資を通じて、MiraNeo製品の世界的展開を図り、温室効果ガスの削減に貢献することが狙いです。
2025年3月からはMiraNeoのフィルムを使った太陽光発電パネルの製造が始まり、Enfoilがこれをもとにフレキシブルなエネルギーソリューションを公式に市場に投入する予定です。私たちは、持続可能な社会の実現に向けた重要なステップであると考えています。
環境への取り組み
本プロジェクトは、単に企業の成長を目的とするだけでなく、温室効果ガスの排出量削減へ向けての意識を高めることにも貢献しています。Enfoilとの合弁事業により、フレキシブル太陽電池市場の共創を進められる見込みです。また、日本国内では、東洋メビウス株式会社と共同で実証実験を2025年5月から開始します。
この実証実験では、取引先のトラックの屋根にMiraNeo製フィルムを使用した太陽光発電パネルを搭載し、実際に走行しながら発電を行い、その効果を検証します。対象地域は関東、東北、中部であり、初めは3台のトラックからスタートし、順次台数を増やす計画です。
MiraNeoの特性と市場への適応
「MiraNeo🄬」は、「Flexible for the bright future」というコンセプトのもと、柔軟性だけでなく、ガラス並の防水性や高い耐久性を兼ね備えた製品を提供することを目指しています。このフィルムは、さまざまな製品に適用できる可能性があるため、太陽光発電だけでなく、有機ELサイネージ用の表面保護フィルムなどにも応用を広げていく予定です。
未来に向けたビジョン
東洋製罐グループは、これからもMiraNeoブランドのさらなる発展を目指し、さまざまな取り組みを通じて社会課題を解決するための新たな仕組みを創出していきます。クリーンエネルギーの普及を通じて、GHG排出量削減に寄与するだけでなく、持続可能な社会への道筋を確立することが最終的な目標です。私たちの取り組みが、世界中で安心・安全な暮らしを実現する一助となることを願っています。
企業背景
1917年に創立された東洋製罐グループは、金属・プラスチック・紙・ガラスなどの包装容器をはじめ、エンジニアリングや物流事業などを展開しています。2050年を見据えた「長期経営ビジョン2050」では、環境への配慮と社会貢献を両立させた事業活動を進めており、約20,000人の従業員がその実現に向けて日々邁進しています。
詳細については公式ウェブサイト(
東洋製罐グループ)をご覧ください。