八王子市が新しい行政手続きサポートシステムを導入

八王子市が新たな行政手続きサポートシステムを導入

2024年10月6日、東京都八王子市はアスコエパートナーズが開発した新しいサービス『わたしの手続きコンシェルジュ：手続きナビ』を正式に公開しました。この取り組みは、引っ越しや出産などのライフイベントに伴う様々な行政手続きの効率化を目指しています。

行政手続きの現状と課題

日常生活の中で発生する行政手続きは、個々の状況によって異なり、誰もが必要なサービスを把握するのは容易ではありません。多くの市民は、役所の窓口に出向くか、電話をかけて確認する場合が多く、これには多大な時間と労力を要します。行政職員もその対応に追われており、業務が滞る一因となっています。

八王子市はこの課題を解決するため、総務省が推進する「自治体フロントヤード改革モデルプロジェクト」の一環として、住民の状況に応じた行政サービスの案内を行うシステムを構築しました。これが『わたしの手続きコンシェルジュ：手続きナビ』です。

サービスの内容

『わたしの手続きコンシェルジュ：手続きナビ』では、住民が一連の簡単な質問に回答することで、必要な行政手続きや申請場所、必要書類を具体的に案内されます。これにより、市民が手続きに必要な情報を迷うことなく取得できるようになります。将来的には、問い合わせの件数を減少させ、職員の業務効率を高めることも期待されています。

八王子市の担当者は、日々市民満足度を向上させるためのサービス改善に取り組んでおり、特に転入や出生に関連する各種手続きについては、個人ごとに必要な情報が異なるため、効率的かつ細やかな対応が課題であると述べています。

技術的特長とデザインへのこだわり

このサービスは、アスコエパートナーズの「ナビエンジン」を活用しており、質問数を最適化して利用者の負担を軽減するよう設計されています。また、職員との会話のような感覚で利用できる自然なナビゲーションを実現しており、親しみやすさとわかりやすさを重視したデザインが特長です。

更に、自治体職員の業務負担を軽減するために、質問設定や正確性の検証も行えるツールが搭載されています。その結果、申請漏れや手戻りのリスクを軽減し、スムーズな手続きを可能にします。

この取り組みは、2021年度のグッドデザイン賞を受賞しており、利用者から高い評価を得ています。アスコエパートナーズは今後も行政サービスのデジタル化を推進し、市民に便利で信頼性の高いサービスを提供していく方針です。