ブラザー工業が新たにインドに工作機械工場を設立
ブラザー工業株式会社の子会社、ブラザーマシナリー(インド)がインド南部のベンガルール近郊に新しい工作機械工場を完成させました。この工場は、日本と中国に次ぐ第3の生産拠点で、2024年12月からの稼働を予定しています。
新工場の概要
新工場の所在地は、トムクール地区の日本工業団地(JIT)で、敷地面積は32,100㎡、建築面積は6,100㎡、建設延べ床面積は7,300㎡に及びます。工場は、標準モデルのS500Bd1とS700Bd1の生産から始まり、自動車や医療分野など多岐にわたる市場への対応を目指しています。この新しい拠点は、インドの急成長する工作機械需要に応えるために設立されました。
インド市場への注力
インドは、世界最大の人口を抱え、今後も経済の成長が期待されています。特に自動車や二輪車の分野では、工作機械に対する需要が急増しています。このため、ブラザーでは、既に2021年に「ブラザーテクノロジーセンター ベンガルール」及び2023年の「ブラザーテクノロジーセンター グルグラム」を開設し、需要に応じた技術サポートを行っています。
新工場の設立は、これらのテクノロジーセンターの活動を一層強化し、地域顧客への迅速な納品体制を構築することが目的です。これにより、インド市場での競争力を高めることを狙っています。
環境への配慮
新工場では、環境への影響を考慮した取り組みも行なっています。屋上には太陽光パネルを設置しており、工場の運営に必要な電力の一部を再生可能エネルギーで賄います。これにより年間で約600トンのCO₂排出削減を実現する予定です。
結論
ブラザー工業は、2030年度に向けたグループビジョン「At your side 2030」で、産業用領域の強化を掲げています。新たに設立されたインドの工場は、そのビジョンを実現するための重要な一歩となるでしょう。地域への貢献とともに、環境に優しい企業づくりを進めるブラザーの動きに今後も注目です。