検証の背景
株式会社100plusとBREATHER株式会社は、サウナ浴と呼吸の関連性を探るため、深呼吸をサポートするデバイス「ston s」の活用を検証しました。彼らは、サウナ・水風呂・外気浴それぞれのフェーズにおいて、呼吸がもたらす効果を研究しました。特に、休憩中に「ston s」を使用することで、呼吸が深まり副交感神経が活動する様子が観察され、サウナ全体の生理的および心理的なリラックス効果も確認できました。
実施概要
この実験は、2025年1月11日に東京都内のサウナ施設で行われ、男性28人がサウナ専用のウェアラブルデバイス「SHOWDOWN1」を装着した状態で参加しました。外気浴中には「ston s」を使用することで、各フェーズの身体への影響が定量化されました。この研究では特別な協力の元、温浴施設内で「ston s」を利用し、カフェインやGABAの成分は含まずフレーバーのみを抽出したデバイスが使用されました。
研究結果
検証の結果、休憩中に「ston s」を用いることで、サウナ室と休憩室における自律神経の活動量が向上したことが示されました。具体的には、ccvTP(自律神経全体の活動量を示す指標)やLF/HF(交感神経と副交感神経のバランスを示す指標)が有意に高くなったのです。一般に、ccvTPが高ければ自律神経機能が健全であることを示し、LF/HF比の上昇が交感神経優位の状況を示唆しますが、サウナや水風呂の温冷刺激がこの状態を活性化した可能性も考慮されました。
深呼吸と自律神経
特に、休憩中に深い呼吸を行うことで自律神経の反応性が向上し、その活動が次のサウナサイクルにも反映されたことがわかりました。興味深い点として、デバイスを使用した際の滞在時間に大きな差は見られませんでしたが、呼吸によって身体に変化が生じたことが裏付けられた形です。
休憩効果の波及
「ston s」を用いた休憩中に得られたリラクゼーション効果が、サウナにおける自律神経指標の改善にも繋がったという結果には、より深い洞察が求められます。これは、呼吸の状態や環境がサウナ全体に影響を及ぼす可能性を示唆しています。また、特定の条件下では水風呂の影響に差が見られなかったため、今後の研究が期待されます。
総括
本研究を通じて、深呼吸サポートデバイス「ston s」の使用が、休憩中における呼吸の質を向上させることで、副交感神経の活性化をもたらし、リラックス効果を得られることが示されました。呼吸状態の向上により、サウナ入浴時の生理的、心理的な効果が全体に波及することが期待されます。今後の研究においては、より多くの被験者を取り入れ異なる条件での検証が重要となるでしょう。
代表コメント
株式会社100plusの加藤容崇CEOは、この結果を受け、「ston s」デバイスが呼吸を通じて健康に寄与する可能性について触れました。特にサウナ浴の効果を高める手段として、一層研究を進め、新しい示唆を探索することが求められます。実験結果をもとに、より多くの人々に”ととのい”を提供できるよう活動していく考えです。
会社概要
株式会社100plusは、遊びを通じた健康の実現を目指し、サウナ専用のウェアラブルデバイスの開発やアプリの運営などを行っています。彼らのミッションは、楽しさを通じて健康の維持を図ることで、明るく楽しい社会を目指しています。