インターナショナルスクール退学の実態
インターナショナルスクールを退学する生徒が増える中、その理由についての調査結果が発表された。この調査は、じゅけラボOnlineインターナショナルスクールJOI(所在地:大阪市北区)が行い、インターナショナルスクールを途中退学した経験のある子どもの保護者200人に対し、インターネット調査を通じて実施された。調査期間は2024年6月10日から12日の3日間。
主な退学理由
調査結果によると、インターナショナルスクールを退学する主な理由は、以下の通りである。
1.
学校に馴染めなかった: 23.5%
2.
学費が高かった: 20.0%
3.
教育内容に満足できなかった: 19.0%
4.
サポート体制に満足できなかった: 17.5%
5.
通学が不便だった: 17.5%
6.
家庭の事情: 15.5%
7.
日本国内で進学をしたい: 9.0%
8.
他の学校や英語学習サービスに移行する: 7.5%
9.
日本の文化や価値観を重視したい: 3.5%
10.
その他: 4.0%
上記のデータは、退学を選択する理由には多岐にわたる要因があることを示しているが、最も多くの保護者が挙げたのは「学校に馴染めなかった」という点である。
学校に馴染めなかった理由
「学校に馴染めなかった」と回答した保護者に対してさらに詳しく理由を調査したところ、以下のような結果が出てきた。
- - 学習内容が難しい: 48.9%
- - 友人関係の問題: 46.8%
- - 文化や習慣、価値観の違い: 21.3%
- - 言語の壁: 10.6%
- - 学校のサポートが不十分だった: 4.3%
特に、「学習内容が難しい」との回答が半数近くを占め、言語の壁や文化的な違いも重要な障害として挙げられた。多様な文化的背景を持つ生徒が混在するインターナショナルスクールでは、友人関係を築くことができず、学校生活に対する満足度が低下することが明らかになった。
学費の影響
次に、「学費が高かった」と回答した保護者の意見も詳細に調査した。以下の理由が挙げられた。
- - 授業料が高かった: 80.0%
- - 教材費、課外活動費などの追加費用が高かった: 35.0%
- - サービスに対して学費が高いと感じた: 25.0%
- - 奨学金や補助金がなかった: 10.0%
調査からの結果では、特に「授業料が高い」との意見が圧倒的に多く、インターナショナルスクールの高額な教育費用が家庭の経済負担を増加させ、退学につながっていることが浮き彫りとなった。
希望する学費
さらに、退学した家庭が望む年間学費について調査したところ、40.0%が「100万円未満」、20.0%が「100万円以上150万円未満」という結果が得られ、合計で60.0%の家庭が年間150万円未満の学費に対して妥当と感じていることが分かった。一方、現実の学費は150万円以上250万円未満が主流であるため、希望と実際の負担感には大きな乖離が存在していることも示された。
まとめ
この調査結果から明らかになったのは、インターナショナルスクールにおける退学理由が「学校に馴染めなかった」や「学費の高さ」が主な要因として浮かび上がったことである。学習内容の難しさや友人関係の築きにくさが継続的な問題となり、一方で高額な学費が家庭にとって大きな負担となっていることが分かった。これに対する対策としては、個別のサポート体制の拡充や学費の見直しが急務である。未来のインターナショナルスクール教育をより良いものにするための改善が求められている。
JOIの教育プログラム
JOIでは、英語力を向上させるための多様な学習プログラムを提供しており、社会に出る際に有用なスキルを育成することを目指しています。具体的には、オンラインでの国際英語コースや海外大学進学を視野に入れたインターナショナルスクールコースなどがあり、生徒一人ひとりに合わせた教育を行っています。これにより、インターナショナルスクールが持つ課題を解決し、より多くの生徒が自分に合った環境で学び成長できることを期待しています。