リモート勤務から出社回帰への不安とエンジニアの声を探る

エンジニアの働き方をめぐる変化の実態

株式会社インディバースが行った調査によると、エンジニアの働き方における不安が浮き彫りになっています。ここでは、調査結果の詳細と、エンジニアたちの声を通じて、この問題に迫ります。

調査の背景

テクノロジーの発展により、エンジニアの働き方は大きく変わりました。特にコロナ禍を経て、フルリモート勤務が普及し、柔軟な働き方が可能となった一方で、近年は企業側の出社義務を強める動きがみられます。この変化にエンジニアたちはどのように反応しているのでしょうか。

調査概要

本調査は2025年6月3日から6月4日の間に実施され、1,003名のエンジニアが対象です。77%がリモート勤務が一般化した現在、出社義務にまつわる反応が収集されました。

働き方の現状

調査の結果、現在の勤務形態は『ハイブリッド型勤務』が55.2％と最多で、次いで『フルリモート勤務』30.7％、『フル出社勤務』14.1％という結果が出ました。ハイブリッド型が主流となる中、エンジニアたちの満足度もこの傾向に沿った結果を示しています。

満足度の差

各勤務形態における満足度を比較すると、フルリモート勤務においては90％以上の満足度が確認され、特に『とても満足』と答えた人が多いのが特徴です。ハイブリッド型も満足ですが、フルリモートに比べて満足度はやや低い結果になりました。フル出社勤務では不満を抱く人が3割を超え、働き方による大きな影響が浮き彫りになりました。

出社義務化の影響

次に、『フルリモート勤務から出社が義務付けられたことはあるか』という質問に対し、67％が『ある』と答えました。その際の感情については、『出社したくはないが、仕方ない』と感じる人が42.7%、続いて『特に気にならず、自然に受け入れられた』が26.5%という結果になりました。これからも出社義務がエンジニアの仕事満足度に影響を及ぼすことが懸念されます。

出社に対する抵抗感

出社に関する抵抗感の理由を尋ねると、最も多かったのは『通勤が負担になる』で46.7%、次いで『リモート勤務の方が生産性が高い』が45.0%、さらに『ワークライフバランスが悪化する』が35.2%となりました。このことからも、リモート勤務がもたらす生産性や生活の質の向上がエンジニアたちにとって重要であることが伺えます。

出社義務に対する条件

エンジニアたちが出社を受け入れるための条件として最も多かったのは『出社日が柔軟に選べる』ことで49.3％でした。このように、自身の働き方に対する選択権が与えられた場合、エンジニアの満足度も向上することが期待されます。

法制度の対応について

また、育児・介護休業法の改正に対し、エンジニアの評価は「十分に対応できている」とする意見が49.4%に対し、『もう少し対応してほしい』という意見も39.9%に上りました。企業の対応に対する温度差があることが明らかになったのです。

フル出社勤務に対する今後の展望

次に、もしフル出社勤務が一般化した場合、エンジニアたちがどのような選択をするかを尋ねたところ、33.1%が『雇用形態を見直す』と答え、フリーランスや副業への転向を示唆しました。また『海外企業などリモートが基本の職場を探す』との答えも25.6%に上るなど、リモート勤務を重視していることが分かります。

このように、エンジニアたちはリモート勤務によって仕事の自由度を確保し、自身の生活を豊かにしたいと考えています。企業側はそのニーズを読み取り、柔軟な労働環境を整えることで人材確保につながるでしょう。

まとめ

今回の調査結果から、エンジニアの働き方の自由が満足度に大きく影響していることが明らかとなりました。特にフルリモート勤務は多くのエンジニアに支持されている一方、出社義務化には多くの反発が予想されます。職種や業務内容に応じた柔軟な働き方の提供が、企業とエンジニアの互恵的な関係を築く鍵となるでしょう。柔軟な働き方が可能であることは、今後の人材確保において欠かせない要素になると考えられます。さらに、エンジニアに特化した案件マッチングサービスを運営する株式会社インディバースは、フリーランスとして活躍しやすい環境も整備しています。フリーランスにとっても、自分に合った働き方を選ぶための選択肢が広がることが期待されます。