能美防災が新たに提供するLPWA無線システム
能美防災株式会社は、2025年4月25日より、LPWA(Low Power Wide Area)通信規格の一つであるLoRa®を用いた「LPWA無線システム」の販売を開始しました。これにより、低消費電力で長距離通信が可能な新しい無線技術をマーケットに提供します。
LPWA無線システムの基本
LPWA無線システムは、機器間での1対1通信において最大250メートルの通信距離を提供し、最良の環境下では見通し距離で約5キロメートルの通信も可能です。さらに、通信料は無料という点も大きな魅力です。これにより、企業や施設におけるコスト削減にも寄与します。
システム構成
システムは親機1台、子機2台、リピータ1台を基本に構築されています。次のような特徴があります:
- - センサ接続:3波長式の高信頼性PDCJ003-D型炎センサや、接点出力のある火災受信機なども接続可能です。
- - 最大接続台数:親機は最大5台の子機と5台のリピータを接続可能。子機は1台当たり最大25台のセンサを接続できます。これにより、大規模な施設でも効果的に監視が行えます。
- - 定期通信機能:システムは約30分間隔で自動的に通信を行い、通信不良が連続する場合は親機が異常を通知し、警告音が鳴ります。
特徴と利点
このLPWA無線システムの特徴は、以下の通りです:
1.
独自の通信方式:不安定な経路を迂回する技術や通信衝突防止技術を利用し、安定した通信を実現しています。
2.
電波の中継機能:障害物による電波の途絶や不安定さをリピータで解決できます。親機・子機間や子機間でも中継が可能です。
3.
柔軟なシステム拡張:配線を必要とせず、施設の増築時などでもスムーズにシステムの拡張が可能です。
販売内容
能美防災が販売を開始する機種は以下の3種類です:
- - 親機:LPWA無線式警報盤(型番:PAPWJ001-R-P-5L)
- - 子機:LPWA無線式警報盤(型番:PAPWJ002-R-P-5L)
- - リピータ:LPWAリピータ(型番:PAPWJ003-R-P)
注意点
本製品は、消防法によって定められた火災報知設備としては使用できません。また、他用途での利用は推奨されておらず、676警報信号は火災受信機に識別することができないため、細心の注意が必要です。
会社概要
能美防災株式会社は1944年に設立され、東京都千代田区に本社を置いています。主に防災設備とシステムの企画、開発、施工や保守、さらには防災機器の製造や販売を行っています。
会社情報
本件に関する問い合わせは、能美防災株式会社広報室まで。メールアドレスは
[email protected]です。