MICE業界の脱炭素化に向けた新たな協業
近年、気候変動問題が国際社会において重要な課題として取り上げられています。この流れに呼応する形で、株式会社コングレと株式会社Zeveroの2社が共同で、MICE業界における脱炭素化へ向けた取り組みを開始しました。
MICEとは何か?
MICEは、Meeting(会議)、Incentive Travel(インセンティブ旅行)、Convention(国際会議)、Exhibition/Event(展示会・イベント)の頭文字を取った言葉で、ビジネスイベントの総称として広く用いられています。この業界においても、環境への配慮はもはやオプションではなく、組織の活動における重要な要素となりつつあります。
国内初の取り組み
コングレは、国際会議や展示会の運営において豊富な実績を持ち、年間244件のコンベンションを管理しています。一方、Zeveroはガスの排出量を可視化し、削減のお手伝いをする企業です。この2社が協力することで、MICE業界の脱炭素化に向けた支援体制が強化されます。最初のステップとしては、国際会議や展示会での温室効果ガスの排出量を可視化し、報告する支援が考えられています。
具体的な取り組み内容
1.
GHG排出量の可視化と報告: まずはコンベンションで発生する温室効果ガスの量を確認するための体系的な支援を行います。本プロセスではZeveroが持つ排出量管理のノウハウを最大限に活用します。
2.
自治体へのコンサルティング: 地方自治体やDMO(Destination Management Organization)に向けて、脱炭素型のMICEを誘致するためのコンサルティングを行います。
3.
環境配慮型イベントパッケージの共同開発: 参加者や企業が持続可能な選択を選べるようなイベントパッケージを共同で開発し、MICEにおける新たな標準を創出することを目指します。
このように、両社の強みを生かしたアプローチにより、MICE業界における脱炭素化の流れが加速することが期待されます。
企業の思惑とビジョン
コングレは、「未来が生まれる、『場』をつくる。」という理念の下、地域活性化を図りながらサステナブルな社会の実現を目指しています。過去にはCOP3やG7広島サミットといった国際的な会議の運営を行ってきた実績もあり、その経験を活かすことで、脱炭素化の実現を目指しています。
一方、Zeveroは、AI技術を用いて排出量の見える化のみならず、その削減アクションまで支援します。これにより、企業は効率的に持続可能な社会への移行を図ることができるのです。
転換点としてのMICE業界
MICE業界は、さまざまな人々や企業が集まる場であるため、脱炭素に関する取り組みが業界全体に波及する可能性を秘めています。この協業が成功すれば、MICE業界が新たな持続可能なビジネスモデルを提示する転換点となることでしょう。
結論
コングレとZeveroの協業が、MICE業界における脱炭素化推進のカギとなることを期待し、この新たな試みに注目が集まります。今後、彼らの取り組みが業界のスタンダードとなり、持続可能な未来へと導くことを願っています。