世界禁煙デー記念イベントについて
厚生労働省は、世界保健機関(WHO)が定める「世界禁煙デー」にあたる5月31日に、東京都千代田区の丸ビルホールで「世界禁煙デー記念イベント」を開催しました。このイベントは「スマート・ライフ・プロジェクト2019」の一環として実施され、国民の健康寿命を延ばすため、生活習慣の改善を促進する目的があります。
禁煙週間の開始
イベントは「禁煙週間」の初日として位置づけられています。禁煙週間は毎年5月31日から6月6日までの1週間で、この間、禁煙や受動喫煙に関する意識を高めていく様々な取り組みが行われます。今回のイベントでは、来場者が禁煙についての理解を深める機会が提供されました。
プロジェクトの活動紹介
イベントは、「スマート・ライフ・プロジェクト2019」の活動紹介から始まりました。オフィシャルキャラクターに就任した野村萬斎さんが特別メッセージを発表。「頑張る健康から、楽しい健康へ」と、新しい時代のプロジェクトへの期待を寄せました。
続いて、厚生労働大臣の根本匠氏が挨拶し、禁煙活動の重要性を強調しました。
意識調査の結果
イベントでは「家族とたばこに関する意識調査」の結果も発表されました。これは国立がん研究センターが実施したもので、全国の20歳以上の2,000人を対象にしています。この調査によると、自分は非喫煙者で配偶者が喫煙者の場合、約8割が配偶者に禁煙を望んでいることがわかりました。さらに、未成年の子どもを持つ親は、子どもが20歳を超えた後もタバコを吸わせたくないと考えている割合が80%以上にも上ります。
企業の取り組み
また、禁煙に積極的な企業として、株式会社すかいらーくホールディングスとロート製薬株式会社の代表が登壇し、それぞれの取り組みを紹介しました。すかいらーくHDは、今年の9月から全店舗での敷地内禁煙を行うことを発表しており、既に2000店舗で禁煙化が進んでいることが報告されました。ロート製薬は、社員の喫煙率ゼロを目指し、社内でユニークな卒煙プログラムを展開していることが紹介され、2018年の13%から2019年には7.7%まで減少した実績が発表されました。
ゲストトークショーと禁煙祈願パフォーマンス
トークショーではお笑い芸人の小峠英二さんが登場。「皆さんは大切な人のために禁煙してほしい」と呼びかけ、禁煙の重要性を熱く訴えました。彼自身が禁煙マークになるパフォーマンスにも挑戦し、その様子は会場の参加者を沸かせました。
今後の促進活動
今後、「スマート・ライフ・プロジェクト」は、健康寿命を延ばすための様々なイベントを年間通じて展開していきます。今年は、9月に開催される「健康増進普及月間」や「女性の健康週間」にも取り組んでいく予定です。具体的な活動としては、ナイトヨガや卒煙関連の取り組みを実施し、健康意識の向上を目指します。
スマート・ライフ・プロジェクトとは
「スマート・ライフ・プロジェクト」は、2011年に開始した国民運動で、健康寿命の延伸を目指す取り組みの1つです。運動、食生活、禁煙、健診の4分野に焦点を当て、国民が生涯にわたり健康で楽しく過ごせるよう呼びかけています。プロジェクトの公式ホームページも設けられており、さらなる情報発信が行われています。
公式ホームページ:
スマート・ライフ・プロジェクト