新たなマッチングの時代を切り開く「価値観ファインダー」の全貌

現代社会では、価値観に基づいた人との出会いや仕事選びを重視する人々が増えています。「価値観に合った人と出会いたい」「価値観に合う会社で働きたい」というニーズが高まりつつある中、価値観の評価方法が定量的に確立されていないという矛盾も存在していました。そこで登場したのが、株式会社エモスタが開発した「価値観ファインダー」です。

価値観の重要性と課題

心理学の領域において、価値観は行動や精神的健康に深く影響するとされています。臨床心理学では、特にAcceptance Commitment Therapy（ACT）の理論がその重要性を支持しており、価値観を言語化し、それに基づいた行動を増すことで精神衛生が向上するとしています。しかし、これまで価値観を定量的に評価する方法が欠如していたため、主に経験豊富な専門家の直感的な判断に依存することが多かったのです。

価値観ファインダーの概要

エモスタが開発した「価値観ファインダー」は、心理学と感情計測技術を組み合わせた革新的なシステムです。このシステムでは、ユーザーが価値観を表す言葉の重要度を選択する際の行動や表情の変化を分析し、それを定量的に評価します。これにより、ユーザーは自分の価値観を明確に理解できるだけでなく、その理解に基づいた選択が可能となります。

具体的には、独自のアルゴリズムを用いることで、ユーザーが普段意識していない価値観の重み付けを行い、それに基づいた選択や行動がより納得感を持つものになりやすくなります。

マッチングの新しい可能性

「価値観ファインダー」は、人材サービスや婚活サービスにおいて特にその有用性が期待されています。価値観をデータとして扱うことで、価値観が合った人や会社、コンテンツのリコメンドが可能になるのです。また、メンタルヘルスの改善やマーケティングリサーチなど他の分野でも幅広い活用が見込まれています。

エモスタの背景と目的

エモスタは2017年に設立され、臨床心理士でもあるアレクサンダー・クリーグ氏が自身のカウンセリングの質を向上させることを目指して開発した「エモリーダー」がその始まりです。現CEOである小川修平氏と共にプロダクト化し、感情データの統計解析を用いたコンサルティングやサービス開発を手がけています。彼らの目指すところは、人々が自分の価値観に沿った生き方を実現するための支援です。