スキンケアの触感の進化
2024-10-07 15:38:44

スキンケアの触り方に応じた心地良さの秘密を解明したポーラ化成工業

スキンケアの触感の進化



ポーラ・オルビスグループの一員であるポーラ化成工業株式会社(神奈川県横浜市)は、最近の研究でスキンケア製品に対する触り方が心地良さに与える影響について新たな発見をしました。この研究は、消費者の触り方が目的やシーンによって大きく異なることに焦点を当て、スキンケア製品の心地良さを高めるための重要な情報を提供しています。

触り方による違い



研究の結果、スキンケア製品の触り方にはパッシブタッチ、セルフタッチ、アクティブタッチの三つの方法があることが明らかになりました。

  • - パッシブタッチ: 他者にスキンケア製品を塗られる場合。
  • - セルフタッチ: 自分自身でスキンケア製品を塗る場合。
  • - アクティブタッチ: 開発者が実験や評価をする場合。

それぞれの触り方には異なる感覚が必要とされ、心地良さを引き出すための物性も変わってくることがわかりました。

重要な物性



ポーラ化成工業では、これまで心地良さを追求する中で、スキンケア製品の物性、すなわち粘度や滑らかさなどがどのように感触に影響するのかを研究してきましたが、触り方の違いによって重要な物性が異なることを発見しました。

  • - アクティブタッチでは、凹凸性(製品の表面のなめらかさや均一さ)が重要です。
  • - パッシブタッチにおいては、密着性(製品が肌を包む感覚)が心地良さに寄与します。
  • - セルフタッチでは、弾性(製品のハリや弾力感)が重要視されることがわかりました。

この結果は、スキンケア製品の設計や開発に新たな視点を提供します。これまでは物性を基に心地良さを追求していた化粧品業界において、触り方を考慮した製品開発がいかに重要であるかが示されました。

研究の方法



この研究では、32人の被験者が10種類のスキンケア製品を3つの触り方で試しました。独自に開発されたToccare systemというデバイスを使用することで、各製品の物性を計測し、それと心地良さの評価結果を比較しました。これにより、触り方ごとの物性と心地良さの関係が詳細に分析されました。

Toccare systemは、力や振動、温度を測定できる指型のデバイスで、リアルな触覚に近い環境での計測が可能です。この機器を用いたことで、スキンケア製品の物性項目を15種類独自に算出し、触り方ごとに心地良さを評価できる基盤が構築されました。

今後の展望



ポーラ化成工業は、発見した知見を基に、消費者が求める触り方に合わせたより快適なスキンケア製品の開発に取り組む方針です。この研究結果は、2023年12月6日に行われる第1回日本化粧品技術者会学術大会での発表が予定されています。

化粧品業界における触って心地よい製品作りが今後ますます進化する中、ポーラ化成工業の研究は新たな製品開発の手助けとなるでしょう。


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会社情報

会社名
株式会社ポーラ・オルビスホールディングス
住所
東京都中央区銀座1-7-7ポーラ銀座ビル
電話番号
03-3563-5517

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