ABERLINK社がMECSPE 2025に出展
2025年3月5日から7日までの3日間、イタリア・ボローニャで開催された機械工業に特化した展示会、MECSPE 2025にて、ABERLINK社が注目された。ABERLINKは英国に本社を構えるCMM(座標測定機)メーカーで、国内では株式会社システムクリエイトが代理店として販売を行っている。
MECSPE 2025とは
MECSPEは、製造技術の革新に焦点を当てた展示会で、毎年多くの来場者を引き寄せており、2025年で23回目の開催を迎えた。この展示会には、6万人以上の訪問者が見込まれ、製造業にとって重要なイベントとなっている。
注目の手動CMM Fulcrum
ABERLINKが今回の展示会で披露した製品のなかで、特に目を引いたのは手動CMMの新モデル「Fulcrum」だった。展示会の閉幕時間が近づく午後5時45分には、他のブースが後片付けを行っている中でも、Fulcrumのデモを希望するエンジニアの行列が続いていた。この光景は、同製品の高い関心を示すものであり、その革新性と使いやすさに多くの人々が魅了されていることがうかがえた。
Fulcrumの特長
Fulcrumは、その革新的なデザインと直感的なソフトウェアによって、初めて使用するユーザーでも数分以内に部品の測定が可能な特長を持つ。これにより、初回検査や小ロットの品質管理、CNCマシン設定など、多岐にわたるニーズに応えることができる理想的なツールである。また、満足のいく測定を実現するための設計がなされており、技術者の負担を軽減する工夫が随所に盛り込まれている。
磁気ソフトメニューで簡単操作
Fulcrumでは、マグネット方式のソフトウェアメニューを採用。これにより、マウスを使用せずに機能を迅速に切り替えることができる。その柔軟性により、測定面の適切な位置にメニューを置いておき、操作が非常にスムーズに行える。
磁気固定具テンプレート
測定物を素早く固定できる磁気固定具テンプレートも配備されており、これにより測定対象の正確なポイントを容易に取得できる。結果として、測定の効率が格段に向上する。
専用PC一体型のモニターと強力なソフトウェア
Fulcrumには、専用のモニター一体型PCが付属し、測定用ソフトウェア「Aberlink Mk4」が搭載されている。これにより、購入後すぐに使い始めることができ、生産ラインにおける問題の特定やコスト削減に貢献する。
ABERLINK社について
ABERLINKは1993年に設立され、検査機器および計測機器の製造・販売を行っている。グロスターシャー州に本社を置き、製造業のニーズに応じた革新的なソリューションを提供している。
システムクリエイトの役割
システムクリエイトは、ものづくり企業向けに幅広いソリューションを提供するプロバイダーであり、3Dデジタルツールや工作機械、ソフトウェアの導入支援まで手掛けている。彼らの取り組みにより、多様な製造業のニーズに応じたサービスが提供されている。
結論
MECSPE 2025でのABERLINKの成功は、運用の簡便さと革新性を兼ね備えたFulcrumの性能と、製造業の進化に寄与する新たな技術革新への期待を示すものであった。今後の展開にも注目が集まる。これからの製造業におけるCMMの重要性はますます高まる一方である。これからも、ABERLINK社の技術革新に期待したい。