障がい者と健常者が共に楽しむ「ユニバーサルビーチ」の魅力
2025年8月26日、山形県鶴岡市の「マリンパークねずがせき」にて、一般社団法人ドリームやまがた里山プロジェクトが主催する「ユニバーサルビーチフェスinマリンパークねずがせき」が開催されました。このイベントは、障がい者と健常者が一緒に海を楽しみながら、共生社会の啓発を行う目的で実施されました。
イベントの概要
イベントには、障がい者利用者12名、職員とその家族10名、一般の海水浴客6名、運営スタッフ11名の計39名が参加。“日本財団「海と日本プロジェクト」”の一環として、次世代へ美しい海と大量の思い出を引き継ぐための取り組みです。このビーチフェスは、ただの海水浴ではなく、全ての人が楽しめるアクティビティを通じて繋がりを強める場となりました。
活動の始まり
イベントの幕開けは全員参加の準備体操からスタート。海に向かう前に身体をしっかり温めることで、リラックスした状態で海を楽しめる準備が整いました。特に車いすを利用している方々は、同じ時間を共有する中で心が一つになり、その瞬間から特別な体験が始まりました。
その後、専用のマットを用いて車いすのまま砂浜へ移動。砂の上でもスムーズに進むことができ、「海の近くまで来られるなんて」と驚きや喜びの声が上がりました。波打ち際に近づく体験は、誰もが海をしっかりと感じられる貴重な瞬間となりました。
ビッグサップでの体験
メインイベントであるビッグサップがいよいよ始まりました。参加者は大きなラフボードに乗り込む際、少し不安な様子でした。しかし、スタッフがしっかりサポートし、仲間たちの背中を押す声に後押しされながら乗り込みました。
ボードが海へ出ると、参加者の表情は一変し、笑顔があふれました。透き通った海の上に浮かぶ爽快感や、波に揺られる感覚、そして心地良い海風がもたらす幸福感に、歓声が響き渡りました。車いすに座ったままでの海の感覚を全身で楽しむことができた瞬間、参加者たちは大はしゃぎしました。
嬉しい声が続出
参加者からは、「最初はちょっと怖かったけれど、海に浮かんだら気持ちよくて楽しかった」「海風が心地よくて、ずっとこのままでいたかった」といった感想が寄せられました。また、施設スタッフも「砂浜の移動が可能な環境が整っていてありがたかった」「安全に体験できる仕組みがあって素晴らしい」と高く評価しました。
団体とプロジェクトの意義
「ドリームやまがた里山プロジェクト」は地域活性化や社会貢献を理念に掲げ、様々な団体と協力して活動しています。また、脱炭素社会を目指す活動にも取り組み、エコ活動を通じて地域社会への貢献を行っています。
「海と日本プロジェクト」は、今の海の環境について意識を高め、次世代へその価値を伝える活動を推進しているプロジェクトです。その活動は、未来の海を守るための意義深いものです。
多彩な活動が集まる「ユニバーサルビーチフェス」は、障がい者や健常者の垣根を越えた交流の場となり、この体験がどれだけ大切で貴重なものかを感じさせてくれました。今後もこのようなイベントが増え、より多くの人が共生を実感できる社会へとつながりますように。