みずほ銀行、人的資本経営重視の融資開始　IHIが第一号案件に

みずほ銀行とみずほリサーチ＆テクノロジーズは、企業の人的資本経営を促進するため、新たな融資商品「Mizuho人的資本経営インパクトファイナンス」の提供を開始しました。この商品は、企業の人的資本経営の取り組みを独自の評価手法でスコア化し、一定の基準を満たした企業に融資を行う仕組みです。

第一号案件として、重工業大手のIHIとの契約締結が発表されました。これは、みずほ銀行が人的資本経営を重視した事業展開を本格化させる大きな一歩と言えます。

人的資本経営の重要性と評価手法

近年、企業価値向上において人的資本が重要な役割を果たすことが認識されるようになり、人的資本経営は注目を集めています。みずほ銀行は、この流れをいち早く捉え、企業の人的資本経営を支援する金融商品を開発しました。

評価手法は、ISO30414や内閣府人的資本可視化指針などの国内外のガイドラインを参考に、みずほリサーチ＆テクノロジーズが独自に開発。経営者のコミットメント、人材育成、従業員エンゲージメント、人材流動性、ダイバーシティ、健康・安全、労働慣行／コンプライアンス、ガバナンスといった8つの領域を評価し、AAからDまでの5段階でスコア付けされます。A以上の評価を得た企業が融資の対象となります。

継続的な支援体制と第三者機関による評価

みずほ銀行は、融資後もみずほリサーチ＆テクノロジーズによる定期的なモニタリングを行い、その結果をフィードバックすることで、企業の人的資本経営の継続的な取り組みを支援します。さらに、株式会社日本格付研究所（JCR）から、環境省の「インパクトファイナンスの基本的考え方」に整合する旨の意見書を取得しており、商品の信頼性と透明性を高めています。

IHIとの契約と今後の展望

IHIは、この新商品を利用した最初の企業となり、その取り組みは、他の企業にとっても大きな参考となるでしょう。みずほ銀行は、この商品を通じて、企業の持続的成長と中長期的な企業価値向上に貢献することを目指しています。

まとめ

みずほ銀行の「Mizuho人的資本経営インパクトファイナンス」は、企業の人的資本経営を促進し、持続可能な社会の実現に貢献する革新的な金融商品です。IHIを皮切りに、多くの企業が人的資本経営に取り組み、日本経済全体が活性化されることが期待されます。今後の展開にも注目が集まります。

この商品が、企業の人材への投資を促進し、より良い職場環境の整備、ひいては日本経済全体の活性化へと繋がることを期待しています。

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