Viettel Cyber SecurityがPwn2Own 2024で連続優勝
2024年10月、ベトナムのViettel Cyber Security(以下VCS)は、世界で権威あるサイバーセキュリティコンテスト「Pwn2Own」において、2年連続で総合優勝を果たしました。この大会でVCSは、優れたセキュリティチームを抑えて33ポイントという圧倒的なスコアを獲得し、総賞金20万5000米ドル(約3,000万円)を手にしました。
注目の脆弱性発見
VCSのチームは、次のメジャーブランド製品における脆弱性を特定しました:
- - 監視カメラ: Lorex、Synology
- - スマートスピーカー: Sonos
- - プリンター: HP、Lexmark、Canon
- - NAS(ネットワーク接続ストレージ): QNAP、TrueNAS Mini X
これによりVCSはPwn2Own 2024の全チームの中で圧倒的なリードを誇り、アメリカのTeam Cluck(17.25ポイント)を遥かに引き離しました。
Pwn2Ownとは
Pwn2Ownは、2007年から毎年開催されているサイバーセキュリティの分野で最も権威あるコンテストであり、「サイバーセキュリティのワールドカップ」と称されています。今年の大会では、スマートホームおよびIoT機器、オフィスネットワークシステムの合計8つのカテゴリで脆弱性が発見され、70種類以上のゼロデイ脆弱性が確認されました。全体の賞金総額は106万6625米ドルに達し、セキュリティ分野での革新を促進しています。
AIとの統合による挑戦
今年の大会では、AI技術が組み込まれたデバイスのセキュリティが新たな焦点となりました。VCSチームリーダーのゴー・アン・フイ氏は、「AIの普及に伴い、デバイスの脆弱性発見には従来のセキュリティ技術に加えてAIの知識が求められるようになった」と述べました。今回の勝利は、彼らの技術力が新たな挑戦に適応できることを示し、ベトナムのサイバーセキュリティ技術を国際的にアピールする機会となりました。
VCSの成功がもたらす意味
VCSの2年連続の優勝は、ベトナムにおけるサイバーセキュリティの地位を確立する重要な成果です。この成功はセキュリティ製品の向上に寄与し、サイバー脅威に対する対応力を強化するだけでなく、国際市場で信頼できるパートナーとしての地位を示しています。
Viettel Cyber Securityの概要
Viettel Cyber Security(VCS)は、2022~2023年のCybersecurity Excellence Awardsで受賞しており、アジアにおける代表的なサイバーセキュリティ企業と認められています。彼らは豊富な経験と高度な技術を強みとし、侵害調査、脆弱性診断、ペネトレーションテスト、脅威インテリジェンス、監視サービス、リスク軽減ソリューションなど、広範囲なセキュリティサービスを提供しています。
会社概要
- - 会社名: Viettel Cyber Security
- - 企業コード: 0100109106-475
- - 設立日: 2018年
- - 本社所在地: ハノイ、No 1 Tran Huu Duc Street
- - 代表者: グエン・ソン・ハイ
- - 日本市場担当: 神澤 アシュー
公式サイト:
Viettel Cyber Security