概要
2026年のカスタマーサクセスに関する調査が発表されました。この調査は、企業が顧客の成功を支援するための施策に対する効果体感率に焦点を当てています。前回の調査では、カスタマーサクセスが直面する障壁の変化が取り上げられましたが、今回は全社一元管理の重要性が明らかになりました。
調査の背景
バーチャレクス・コンサルティングが実施した「カスタマーサクセス日本市場動向&実態調査」では、794人のカスタマーサクセス担当者に対して、18の施策の運用体制やその効果についての評価が行われました。その結果、全社共通の仕組み(一元管理)のもとで取り組む施策が、特に高い効果体感率を示すことが分かりました。
効果体感率の詳細
調査結果によれば、全社一元管理による施策の効果体感率は、77.3%から79.7%に達します。これは、個人裁量で実施した施策に比べて17.0ptから21.8ptも高い結果です。特に、顧客の成功支援や離脱防止策において効果が顕著です。
一方で、AIを活用した顧客の声(VoC)の分析に関しては、部門単位でも73.4%という高い効果体感率を記録しており、全社共通の仕組みとの差もわずか4.1ptに留まっています。これは、部門単位でも十分な成果があがることを示しています。
外部活用の効果と工夫
顧客生涯価値(LTV)の算出では、外部の専門家を活用した場合に61.2%の効果体感率が記録され、自社の27.7%を上回る効果が見られました。しかし、自社商品のラインナップ見直しなどの施策では、外部活用が効果体感において個人裁量の60.3%を下回るなど、施策ごとの適性を見極める必要があることが明らかになっています。
未着手からのスタートの重要性
最も重要なのは、施策を未着手のままにしないことです。調査結果によると、未着手の施策の効果体感率は24.1%であるのに対し、個人の裁量で取り組む施策は56.2%に上昇します。このことからも、完璧な体制が整うのを待つのではなく、まずは取り組みを始めることが成功への第一歩であることが分かります。
まとめ
カスタマーサクセスの業務推進においては、全社共通の仕組み(一元管理)が特に効果的ですが、それだけではなく、各部門単位での取り組みも重要です。顧客との関係性の可視化やデータ化、またAIを利用した施策は、まずは個人や部門での運用から始め徐々に全社体制へと広げていくことが求められています。調査結果を活用して、今後の戦略を立てることが重要です。