学生スタートアップEmunitasが生み出す新たな外国人留学生支援の流れ

新たな可能性を引き出すEmunitasの挑戦

別府市で誕生した学生スタートアップ、株式会社Emunitasは、「全ての人が自分の可能性を証明できる世界」を目指し、今注目を集めています。彼らのミッションは「Empower Everyone’s Potential」であり、日本にいる外国人留学生が学び、働きながら自らのスキルを証明するためのプラットフォーム「Secure Talent」を開発・運営しています。

留学生の現状と課題

日本で学んでいる留学生は、週28時間という労働制限の中で、十分な能力を発揮できずにいます。多くの留学生が肉体労働や単発のアルバイトに従事しており、これでは彼らの本来のスキルを活かすことはできません。また、企業は人材不足に悩んでいる一方で、留学生の定着率は4割未満。さらに、リファレンスチェックの制度が整っていない企業も多く、留学生にとっては厳しい環境が広がっています。

資金調達と今後の展望

最近実施した資金調達により、Emunitasはより良いプラットフォームを構築することに注力しています。具体的には、日本の企業と海外企業を結ぶOJT（On-the-Job Training）のシステムを整えることで、留学生が日本での就労機会をさらに拡充できるようサポートします。このプラットフォームは、留学生が実際の業務を通じて得られたデータをもとに、定量的かつ定性的なリファレンスを発行。企業側にも役立つ情報を提供し、留学生と日本企業の連携を深めることを目指しています。

代表の思い

Emunitasの代表・山口由人氏は、彼自身が外国人留学生と接する中で、その存在がいかに有意義であるかを実感しています。2023年4月には、ベトナム出身の学生ルアンと出会い、彼のスキルが充分に活かされていない現状に衝撃を受けました。この出会いが、留学生専用のキャリアの場を創るという目標につながったといいます。「留学生が自分の能力を証明できる環境を構築するために、何ができるか」という問いを自分に投げかけ、仲間との協力のもとEmunitasが誕生しました。

投資家からの支持

このプロジェクトは、多くの投資家からも支持を集めています。個人投資家の長谷川拓磨氏は、彼が以前のプロジェクトで山口氏と出会ったときからの関係を大切にし、彼の情熱を感じてEmunitasを応援する気持ちを述べています。また、ハリウッド株式会社の牛山大輔氏も、「素晴らしい人材の活用に共感している」とコメント。若い経営者が社会課題に真剣に向き合っている様子に感銘を受けているとのことです。

若手の力と未来

立命館アジア太平洋大学の出口治明学長も、Emunitasの取り組みに強く共感。「彼らが展開する事業が日本中に普及し、異文化理解が進むことを期待している」と述べています。山口氏は忍耐強く、しかし大胆に全国に広げることを目指しています。これからのEmunitasに目が離せません。彼らの努力が実を結んだとき、留学生たちが日本で学び成長する新たな未来が開けることでしょう。