ファンの熱意が報われる未来へ
株式会社BEAMING(東京都渋谷区)は、NTT西日本(大阪府大阪市)の主催する事業共創プログラム「Spark-Edge For Next Challengers」において、「推し活IDビジネス」の共創パートナーに採択されました。この取組みは、ファンが自身の応援活動を通じて、報われる仕組みを社会に実装することを目指しています。特に、ファンの推し活貢献データの活用が中心テーマです。
ライブエンタメ市場の現状と課題
近年、推し活文化が急成長を遂げている中、ライブエンタメ市場は2030年には6,600億円規模に達すると予測されています。しかし、その成長の裏には、高額転売や不公平感の増大といった問題も存在しています。これにより、真面目に応援するファンが報われにくい状況が生まれています。
NTT西日本は「ファンが安心して推し続けられる世界」を目指し、次世代のエンタメ環境の支持を掲げています。その中核テーマの一つである「推し活IDビジネス」において、BEAMINGが持つファン熱量を可視化するデータ基盤が重要視されています。
STANが持つファンダムの新たな形
BEAMINGが展開するプラットフォーム『STAN』は、ファンダムを支援し、ファン主導の経済活動を促進するためのサポートを行っています。具体的には、応援広告やクラウドファンディングなどを通じてファンの行動と貢献度をデータとして蓄積し、ファンとアーティスト、関連サービス、ブランドとの新しい共創関係を築いてきました。
その中で、ファンの行動や感情を「データ資産」として可視化し、感情経済圏の形成を促進します。
共創の方向性と具体的な実施ステップ
今回の共創プロジェクトでは、STANが持つ推し活貢献データを用い、以下の3つのステップで検証を行います。
1.
データの可視化と信頼性向上
STANが収集する「応援行動ログ」や「経済活動ログ」を分析し、ファンの貢献度をスコア化します。
2.
フェアな体験の実証
可視化された貢献スコアを元に、抽選や特典の公平性を検証し、ファンが応援し続けられる環境を整えます。
3.
データドリブンなファンダム文化の構築
社会的資産として推し活データを活用し、アーティストやファン、企業が参加できる「推し活データ共創基盤」を目指します。
次世代の応援体験へ
BEAMINGの代表取締役、次呂久博幸氏は、「見返りを求めて応援するのではなく、全力で応援するファンが報われる世界を追求したい」と、今回の取組みへの熱意を表しています。また、NTT西日本との技術が融合すれば、応援文化そのものを次のステージへ引き上げる期待を抱いています。
未来の展望
両社は今後、実証結果をもとに、チケット販売やECサイト、ファンクラブといった「推し活ID」で横断的につながるプラットフォームの構築を進めます。最終的には、「フェアで幸せな推し活文化」を日本から世界へ発信することを目指します。新しい時代のライブエンタメ環境の確立に向け、BEAMINGとNTT西日本がどのように進化していくのか、今後の動向から目が離せません。