健康診断・検診に関する法律の知識を深める
2025年12月17日、水曜日に仁邦法律事務所の副所長弁護士、墨岡亮氏による特別セミナーが開催されます。このセミナーの主題は「健康診断・検診で法律上求められる医療水準」です。これにより、医療機関や健康診断に関与する専門家が知識を深め、法律的なリスクを理解する機会が提供されます。
セミナーの背景と目的
健康診断は、一般的な治療を目的とする医療行為とは異なります。比較的健康状態が良好な人々が受診することが多く、受診者あたりにかけられる評価時間には一定の制約があります。さらに、疾患のターゲットが存在しないため、診断の難易度が高いのです。このような特殊性を踏まえて、法律が示す求められる医療水準についての理解を深めることが不可欠です。
セミナーの内容
本セミナーでは、様々な実際の事例を通じて、法律上求められる医療水準がどこに位置するのか、また、施設としてどのような対応が望まれるのかを詳しく解説します。以下の内容が重点的に取り上げられます。
- - 医療過誤の法的責任: 医療過誤とは何か、医療事故との違い、そして「結果の間違い」についての誤解を解きます。
- - 疾患の見落しに関する医療水準: 通常診療よりも緩い基準が適用されるのか、判断基準を検討します。
- - 検査手技に関する医療水準: 健康診断での検査手法における法的な求められ方について考えます。
- - システム上のミス: 弁解が許されないミスやその法的影響を理解します。
- - 患者への説明責任: 医療提供者が注意すべき説明責任について学びます。
また、実際にあった具体的な事例として、以下のようなものが紹介されます。
1.
胸部X線検査による手遅れの癌診断: 健康診断で異常が見逃された後、手術ができない段階で肺癌が発見された事案。
2.
人間ドックの結果の誤診: 胃下垂とされた患者が、後の検査で進行した胃癌と診断されたケース。
3.
市の委託検診による事故: 受診者が検査中に重篤な合併症を発症し、その後死亡した事例。
4.
学校健康診断での見落とし: 健康診断で脊柱側弯症が見逃されたことによる影響。
受講方法
セミナーは対面での参加と、Zoomを介したライブ配信、さらにアーカイブ配信の方法が用意されています。アーカイブは2週間にわたり、参加者が自身の都合に合わせて視聴できるため、忙しい方にも配慮されています。
参加情報
- - 日時: 2025年12月17日(水)午後1時~3時
- - 会場参加: SSKセミナールーム(東京都港区西新橋2-6-2 ザイマックス西新橋ビル4F)
- - オンライン: Zoomウェビナー
お問い合わせ先
詳細や参加申し込みは、新社会システム総合研究所までご連絡ください。
当セミナーは、健康診断における法律的なリスクを明確にし、医療従事者が知識を深めるための重要な機会です。これを逃さず、ぜひ参加してみてはいかがでしょうか。