オートロックマンションでの防犯意識調査が示す、共連れの危険と安全対策の必要性

マンション防犯意識調査

最近の調査結果を受け、マンションに住む方々の防犯意識について深く考えてみましょう。オートロック付きのマンションに居住する800人を対象に行われたこの調査では、自宅のセキュリティに対する安心感と実際の脅威がどのように捉えられているかが浮き彫りとなりました。特に関心を集めたのは、「共連れ」と呼ばれる不審者の侵入の可能性です。

調査結果の概要

調査によると、約87%の人々がマンションは一軒家よりもセキュリティが高いと感じていることが分かりました。しかし、特に50代の女性の間ではさらに高い信頼が寄せられています。興味深い点では、約2割以上の人々がオートロック機能によって、自分自身での防犯対策は不要だと感じていることです。このような過信が十分な安全をもたらしているのでしょうか？

防犯対策の過信

オートロックのセキュリティに頼ることで、実際には約4人に1人が「共連れ」体験をしていることが明らかになっています。これは、オートロックの機能が無防備になる一瞬を利用して、不審者が侵入する可能性があることを示唆しています。数秒の隙を突かれることが、セキュリティの甘さを挫いてしまうことになります。

短時間外出時の施錠

さらに、調査では約4割の人々が短時間の外出時に鍵をかけていないことも判明しました。これは、ゴミ出しや郵便の確認といった日常的な行動においても見られる傾向です。特にオートロック付きのマンションに住む人々は、「少しの間なら大丈夫」と考えがちなようです。

不在時の安全対策

また、ドアガードやドアチェーンといった手動の防犯対策を日常的に利用しない人も多く、特に20代の女性は約50%がこれを使用していないとのこと。在宅時にドアの鍵をかけないことがある人も2割を超え、中でも20代男性の43.8%が施錠を行わない現実には驚きを隠せません。在宅時に限っても「安全である」という認識が見直されるべき時代です。

目立たない防犯意識

来客時の確認方法については、86.1%がカメラ付きオートロックを使用し、ドア穴で確認する人は約2割程度でした。オートロックでの確認後にはドア前での再確認をしない傾向が見えるため、少しの手間が大きな違いになることを忘れてはなりません。

また、夜間の部屋の電気が点灯するタイミングが不安という声もあり、特に30代女性の3割が指摘している点は、犯罪者にとっての「生活パターン」の手がかりになる可能性があるため、注意が必要です。

防犯の意識向上を

この調査結果から、マンション生活における防犯意識を高める必要性が鮮明になりました。安心感と実際の危険性の間にあるギャップを理解し、積極的に防犯対策を講じることが求められています。元刑事である防犯アドバイザー佐々木成三氏の言葉を借りれば、「マンションだから安心」という過信を捨て、自らの手で安全を守る意識が重要なのです。セキュリティ強化だけでなく、日常的な防犯行動の見直しが、微細な防犯対策として有効であることを心に留めておきたいものです。