日本の人材不足解消に向けたインドネシアの教育機関との新たな連携

日本の人材不足解消に向けた新たな連携

2023年11月、愛知県名古屋市を本拠とする株式会社ANCジャパンが、インドネシアのYAYASAN SAHID JAYAとの間で特定技能人材に関する覚書（MOU）を締結しました。この連携は、日本国内での深刻な人材不足問題に立ち向かうため、特に介護やビルクリーニング、外食、宿泊といった分野における外国人材の育成を目指しています。

背景にある人材不足の現状

日本では2019年4月に特定技能制度が創設され、多くの外国人がさまざまな業界で活躍しています。しかし、受け入れ見込数に対して充足されている分野はなく、さらなる人材の確保が喫緊の課題となっています。特に、ただ人材数を増やすだけでなく、定着に向けた日本語や専門能力の向上が不可欠です。このような状況を受けて、ANCジャパンはインドネシアの教育機関と連携し、教育プログラムを通じた人材育成に取り組みます。

MOU締結の内容

MOUの締結により、SAHID大学や職業訓練校に約9,000人の学生を対象とした日本語教育や人材育成が実施されます。ANCジャパンは、日本の文化を理解させるための教育や、特定技能試験に向けたプログラムを提供。また、就職先の斡旋や、入国後の生活支援までを一貫して行うワンストップサービスを整備します。

新たなサポート体制の構築

ANCジャパンは、学生に対し日本就職を希望する相談窓口「ANCジャパンデスク」を開設し、日本企業の求人案内や就労方法について詳しく説明します。このように、学生たちがスムーズに日本の職場に適応できるよう支援を行います。

一方で、企業向けには専用の人材教育プログラムを提供。すでに大手ホテルやビルクリーニング会社、介護事業所などのニーズに応じた教育を実施しており、これを更に拡大していく予定です。

YAYASAN SAHID JAYAの役割

インドネシア側では、YAYASAN SAHID JAYAが大学や職業訓練校での学生募集や教育施設の提供、専門教師の派遣を担います。ANCジャパンは、日本語教育や文化理解の教育、特定技能試験への準備を行うことで、日本で働く意欲ある学生を育てます。また、日本国内での生活支援や就業支援も同時に進めていきます。