グローバルビジネス学会の新たな挑戦 国際経済連携協定研究会が始動

グローバルビジネス学会の新たな取り組み



昨年4月に設立されたグローバルビジネス学会は、国際経済の発展に寄与する人材の育成を目的とした学術団体である。この学会は、グローバルビジネスのさまざまな課題に取り組むために、先日「国際経済連携協定研究会」を立ち上げた。これは、特に環太平洋経済連携協定(TPP)に関連した研究を進めることが目的である。

研究会の基本情報



9月には準備会合が開催され、執行体制や活動目的、プログラムの概要が明らかにされた。この研究会の座長には、東亜総研理事長で元道路公団総裁の近藤剛氏が就任。副座長には、元米国APEC大使のローレンス・グリーンウッド氏と、慶応義塾大学の教授である渡邊頼純氏が選ばれた。これにより、国際的な視点から日本における経済政策の研究が深まることが期待されている。

TPPの重要性



この研究会では、初めて取り上げるテーマとして現在加盟国間で進行中のTPPに焦点を当てている。TPPの交渉状況を注視しつつ、日本経済に与える影響や必要な提言を発信することを目指している。具体的には次の3つの目的が掲げられている。

1. TPPの日本経済および世界経済における意義を理解すること。
2. TPPが実施された際の日本の構造改革の方向性についての提言を行うこと。
3. 日本がTPPの枠内で、あるいはその枠を超えた世界における役割を明確に示すこと。

これにより、特にアジア地域の経済構造改革に資するような役割を果たすことが期待されている。

実施プログラムと活動予定



具体的なアクションプランも策定されており、TPP交渉の進捗に応じて中間提言を行うことが挙げられている。また、来春には京都大学で行われるグローバルビジネス学会の全国大会において、研究会の成果を発表する予定であり、TPPに関する研究をまとめた書籍も来年5月に出版される計画だ。

さらに、毎月の研究会をベースに、情報収集のための幹事会や他の会合も定期的に実施される。これにより、会員の情報共有を促進し、TPP交渉における重要な局面に迅速に対応する体制が整えられている。

今後の展望



近藤座長は、TPPを含む国際経済連携協定に関する課題は、交渉上の情報開示が限られるため国民にとって混乱を招きやすいと警告している。こうした現状に対し、国際的な経済連携の意義を理解し、具体的な問題に対処することで適切な提言を行いたいと抱負を語っている。

この研究会は、グローバルビジネス学会が公式に設けた常設の研究機関であり、今後も学術的な研究や議論が進められていくことだろう。グローバルビジネス学会は他にも、法律や人材育成に関する研究会も同時進行で行っており、さまざまな視点からのアプローチが期待できる。

まとめ



グローバルビジネス学会が設立した国際経済連携協定研究会は、TPP交渉を通じて日本の経済政策に新たな視点を提供する役割を担っている。今後の活動に注目が集まり、多くの人々との情報交換を通じて、さらなる研究成果の創出が期待される。

会社情報

会社名
一般社団法人グローバルビジネス学会
住所
東京都新宿区四谷4-28-4YKBエンサインビル12F
電話番号
03-5269-4745

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