概要
ソーシャルインパクト・リサーチ(SIR)は、企業による統合報告書やサステナビリティ開示の価値創造ストーリーを進化させるサービスを新たに開始しました。これにより、企業は単に重要課題を列挙するのではなく、自社のパーパスや経営資本と社会的価値を接続し、財務価値に変換するためのストーリー構築を支援します。
新サービスの背景
企業の開示が多様化する中、投資家は単なる情報の集合体ではなく、企業の取り組みがいかに実際の価値につながるのかを求めています。実際のところ、多くの企業がパーパスや人的資本、脱炭素、デジタルトランスフォーメーション(DX)といった要素に取り組みながら、これらがどのように結びついているかを明確に示せていない現状があります。そのため、SIRは、この課題を解決すべく、「価値変換ネットワーク分析」という新たなアプローチを導入しました。
圏論を活用したアプローチ
SIRの提唱する価値変換ネットワーク分析では、企業のさまざまな要素を「対象」とし、それらを繋ぐ「射」として捉えます。この観点から、企業が抱えるマテリアリティを単なる重要課題のリストとしてではなく、企業のパーパスや長期ビジョンに基づき、経営判断や資源配分にどのように寄与するのかを説明することが重要です。
対象の接続を重視
これまで、パーパスや人的資本の重要性は説かれてきましたが、それが具体的にどのような成果につながるのかは詳しく説明されてこなかったのが現実です。SIRはこの接続が弱い状態を「要素は多いが、繋がりが浅い」と考え、企業価値創造のためには、これらの要素を適切に結びつけることが肝要であると認識しています。
具体的な支援内容
提供される具体的なサービスには、以下のようなものがあります。
- - 既存の統合報告書やサステナビリティレポートの構造診断
- - マテリアリティの再定義支援
- - 価値変換ネットワーク図の作成
- - 非財務KPIと財務KPIの接続設計
- - 投資家向けのストーリー作成
これらの支援を通じて、企業は投資家にとって理解しやすい価値創造ストーリーを構築することが可能になります。
企業価値創造力の重要性
すべての要素が一貫して接続され、財務成果と非財務資本が整合的であれば、企業価値創造はより強固なものとなります。SIRは「企業価値創造力は、マテリアリティ、接続性、変換力によって決まる」と定義し、マテリアリティの質がいかに企業価値創造ストーリーを左右するかを強調しています。
結語
SIRの取り組みは、企業が改めて自社の価値創造ストーリーを見直し、深めるきっかけを提供するとともに、新たな視点からの分析や支援を通じて、投資家にとって魅力的な情報を発信することを目指しています。今後、この新しいアプローチが多くの企業に広がり、持続的で意味のある価値創造につながることを期待しています。