災害時の避難誘導を視覚でサポートする新基準
2026年3月23日から施行される新しい「災害種別避難誘導標識システム」のJISが、一般財団法人日本規格協会から発行されました。この改正された規格の背景には、近年の地球規模の異常気象や巨大災害の増加があります。特に、日本は2011年の東日本大震災の教訓を受けて、言葉に依存しない視覚的な避難誘導の必要性を強く認識してきました。
過去の取り組みと国際規格への整合性
2016年に制定されたJIS Z 9098は、日本の避難誘導の基準として国際的にも認められ、2022年にはISO 22578として国際規格化されました。今回の改正は、この国際規格との整合性を高め、津波避難標識の別規格を統合しながら新たに火山噴火や地震も適用範囲に加えています。これにより、災害時の避難が求められる状況において、誰もが迅速に避難経路を見つけることができる社会を目指しています。
主な改正ポイント
以下に、新規定の主な改正点をまとめました。
1. 適用範囲の拡大と規格の統合
これまで別規格とされていた津波避難誘導標識は、災害全般に対応する避難誘導標識システムとして統合されました。また、新たに導入された「噴石シェルタ」など、災害時特有の標識も加えられ、より多様な危機に応じた避難誘導が可能になります。
2. 避難誘導標識システムの一元化
災害の種類ごとに異なる基準が存在したため、標識の記載や設置例に無駄な重複が見られました。今回の改正では、共通の避難誘導標識システムの要件を統一し、より分かりやすい運用が期待されています。
3. 適不適表示マークの表示方法の見直し
避難が適切かどうかを示すマークについて、文化的違いへの配慮から、色分けが可能になりました。これにより、より多くの人々が容易に理解できるようになります。
期待される効果
これらの改正が全国で普及することで、災害に応じた「シームレスな誘導」が実現し、特に訪日外国人にとっても、言語の壁を越えた迅速な避難行動を促進できることが期待されています。
日本規格協会の役割
一般財団法人日本規格協会は1945年に設立され、標準化や管理技術の開発、普及を目的としたグループです。当協会は、JISや国際規格の開発にとどまらず、さまざまなセミナーの提供や各種認証の審査も行っています。今後も、私たちの安全を守るための取り組みを続けていきます。