ロベール・ドアノー展がフジフイルム スクエアで開催
フジフイルム スクエア写真歴史博物館にて、2024年の夏から秋にかけて、フランスの著名な写真家ロベール・ドアノーの企画写真展が開催されます。この展示が特に注目されるのは、彼が生涯を通じて愛し続けた「パリ郊外」を題材にした作品が中心となっているためです。これにより、彼の写真に込められた深いメッセージや感情を間近で体験できる貴重な機会となるでしょう。
展示概要
展示は第一部「パリ郊外 ~城壁の外側~」と題され、2024年8月29日から10月30日までの期間にわたって行われます。第二部についても予定されており、詳細は後日発表される予定です。入場は無料で、会期中は毎日開館しているため、気軽に訪れることができます。
ロベール・ドアノーの写真家としての背景
1912年にパリ郊外のジャンティイで生まれたドアノーは、その後のキャリアにおいて、彼の故郷を常に心の支えにしていました。彼は若いころから写真に魅了され、19歳でアンドレ・ヴィニョーの助手としてスタートした後、1932年にローライフレックスを手に入れることによって、彼の独特な撮影スタイルが確立されました。
「カメラを身体の中心で構えることで、被写体に対する敬意を表すことができる」と述べていた彼の撮影スタイルは、内気な性格にマッチしており、他者と一定の距離を保ちながらも、その瞬間の美しさを捉えることができました。
パリ郊外の美しさを切り取った作品たち
ドアノーが撮影した郊外は、特に貧困層や移民など、社会の周縁にいる人々の生活を映し出しています。彼は被写体との距離感が生む空間が重要であると認識し、そうした背景が彼の作品に深い精神性を与えています。
彼の初の写真集『パリ郊外』に収められた300点の作品は、当初は「市場価値ゼロ」とされていましたが、現在では彼の重要な足跡として評価されています。この展覧会を通じて、ドアノーの代表作が一堂に会する貴重な機会をお見逃しなく。
開催情報
- - 会期:第一部 - 2024年8月29日(木)~10月30日(水)
- - 入場:無料
- - 開催時間:10:00–19:00(特定日を除く)
- - 場所:フジフイルム スクエア 写真歴史博物館
- - 住所:東京都港区赤坂9丁目7番3号(東京ミッドタウン・ウエスト)
- - お問合せ:TEL 03-6271-3350
本展ではロベール・ドアノーの郊外における豊かな感受性と個性を感じることができるでしょう。潜在的な感情や社会の裏側を覗き見るきっかけとなる、深い芸術作品に触れてみてください。写真が持つ力を再認識できる貴重なチャンスですので、ぜひお立ち寄りください。