自動運転推進に向けた新たな通信枠組みの意見募集を開始

自動運転を支える通信環境の改正について

総務省は、自動運転の実現を目指す中で必要な通信インフラの整備に向けて、700MHz帯のITS通信に関する無線局免許の対象範囲を見直す訓令案の意見募集を開始しました。この意見募集は、令和7年11月6日から12月5日までの間実施される予定です。

1. 700MHz帯ITS通信とは

700MHz帯の通信は、車両と道路間および車両同士の通信を実現するための重要な技術であり、これにより交通安全や運転の快適性を向上させるITS（Intelligent Transportation Systems）システムが支えられています。既にこの通信技術は一般の車両や救急車に導入されており、今後さらに多くの車両に広がることが予想されます。

2. 現行制度の課題

現在の無線局免許の取得対象は警察庁に限定されており、これは当初、警察が設置・運用を行う前提に基づいています。しかし、自動運転技術の進化とともに、通信の需要が増大し、民間事業者や他の行政機関が積極的に関わる必要性が高まっています。これにより、無線局免許の取得対象を拡大し、活用の場を増やすことが求められています。

3. 意見募集の内容

この訓令案の意見募集では、電波法関係審査基準の改正を含む内容に対して一般からの幅広い意見が求められています。対象となるのは、700MHz帯ITS通信に係る無線局免許の範囲の追加に関する提案であり、それにより自動運転のための通信環境が整備されることを目指します。

意見は郵送またはEメールにて受け付けられ、締切日の消印まで有効です。詳細は公募要領を確認することが推奨されています。