情報漏洩対策に特化した生成AIサービス「GAVAGAI Private Model」の開発を発表

「GAVAGAI Private Model」のローンチ予定※

企業データの安全性を確保する新たな生成AIサービス

株式会社HOUSE OF DATA（通称：HOD）は、新たなSaaSソリューション「GAVAGAI Private Model」の開発に乗り出しました。このサービスは、急増する生成AIの需要に応え、企業が抱えるデータガバナンスの問題に対応することを目的としています。2025年度内にサービスの提供を予定しており、現在も開発は進行中です。

データガバナンスを重視した設計

GAVAGAIの設計理念は「まず、データガバナンスありき」です。この理念のもと、通常の生成AIはインターネット上のパブリッククラウドで稼働するのに対し、GAVAGAIはクライアントのプライベートクラウド環境の中でのみ操作される仕組みを採用しています。これにより、機密情報を誤って入力した場合でも、外部に漏洩するリスクを根本的に排除しています。これにより、企業は安心して機密情報を活用した生成AIの利便性を享受できるのです。

幅広い業務に対応

GAVAGAIの実装により、法務、製造、財務、人事、マーケティングなど、様々な部門で機密情報を使用した業務効率化が図れます。具体的には、特許や契約に関する情報、製造方法、経理情報、新商品情報などを使用し、精度の高い成果を期待できます。これにより、各部門のワークフローを一層効率化し、生産性を向上させることが可能です。

GUIベースの優れたユーザビリティ

GAVAGAIの提供する生成AIは、非エンジニアのステークホルダーでも操作しやすいように設計されたGUI（Graphical User Interface）を採用しています。企業内でのデータガバナンスという重要な課題に対応するため、企業役員や内部統制部門、経営企画部門など、多様な役割の人々が簡単に操作・設定を行うことができます。

RAG構築機能とオンプレミス対応

さらに、GAVAGAIにはGUIベースで構築可能な「RAG構築機能」が搭載されています。この機能は、企業独自のデータベースから必要な情報を取り込み、カスタマイズした生成AIの設計を可能にします。管理者は、どのユーザーがこのデータにアクセスできるかを決定することができるため、セキュリティをさらに強化することができます。また、オンプレミスでの実装にも対応しており、ハードウェアの手配についても相談を受け付けています。

「GAVAGAI」とは何か

このサービス名「GAVAGAI」は、アメリカの著名な哲学者ウィラード・ヴァン・オーマン・クワインに由来します。彼の哲学の中で言及される「翻訳の不確定性」というテーゼに登場する言葉であり、言葉の意味や意識といった深いテーマについて考えさせるものです。今後の生成AIの発展に際し、これらの哲学的な視点も忘れずに進化していくことを目指しています。

GAVAGAI Private Modelは、現代の企業のニーズに応え、安全な環境で生成AIを活用する新たな選択肢を提供します。業務の効率化と情報の安全性の両立を実現するこのサービスに注目が集まるでしょう。