ヒルシャー・ジャパンのSPEメディアスイッチが登場
ヒルシャー・ジャパン株式会社(東京都新宿区、代表:伊藤和仁)は、2025年5月より新製品「SPEメディアスイッチ」を日本市場に向けて発売することを発表しました。この製品は、産業用リアルタイム・イーサネット(RTE)をシングルペアイーサネット(SPE)に変換し、最大1000m先までの通信を実現する革新性を備えています。これにより、遠隔地にあるセンサーやアクチュエータの接続が可能となります。
SPEメディアスイッチの概要
新しく登場したSPEメディアスイッチは、サイバー&フィジカルシステムの進化を考慮し、クラウドアクセスも可能です。これにより、スマートファクトリーやIoT環境に最適なソリューションとして期待されています。特に、シングルペアでの通信技術は、従来の4ペアケーブルに比べて設置が容易で、資源の削減にもつながります。
シングルペアイーサネットとは?
1ペア(2芯)ケーブルでの通信と給電を同時に実現
最大1000mの通信距離を持つ
これまでの配線が難しい場所でも使用が可能
電源ケーブルの資源削減
SPEメディアスイッチの特長
この製品の特長としては、シンプルな接続方式が挙げられます。一般的なSPEコネクタタイプ(IEC 63171-2とIEC 63171-6)に対応し、94x25x86mmのスリムなサイズです。
2つの動作モード
トランスペアレント・モード:従来のプラグアンドプレイ方式で、追加設定なしでも使用可能。
コンフィギュレーション・モード:ネットワークマスタから認識され、特定のデバイス記述ファイルを使って簡単にシステムに組み込めます。
データ制御機能
SPEメディアスイッチにはレートリミッタ機能が搭載されています。これは、100MbitのRTEから10MbitのSPEへの変換によって生じるデータロスを防ぐために重要な機能です。この機能により、データの優先順位を設定して、流量制御を行うことができます。
仕様
寸法(LxWxH):94 x 25 x 86 mm
重量:76 g
動作電圧:18.3 ~ 30 VDC
消費電力:792 mW
動作温度範囲:-25 ~ +75 °C
保管温度範囲:-40 ~ +85 °C
相対湿度:10 ~ 95 %(結露無きこと)
ポート構成
1x RJ45, 100 Mbit/1x IEC 63171-2, 10 Mbit(型式:NS 90-RE-SPE/2I20)
1x RJ45, 100 Mbit/1x IEC 63171-6, 10 Mbit(型式:NS 90-RE-SPE/6I20)
保護等級:IP20
実機展示情報
SPEメディアスイッチは、2025年7月に愛知県刈谷市および東京都港区で開催される「産業オープンネット展2025」にて実機展示される予定です。
ヒルシャー・ジャパンの役割
ヒルシャー・ジャパンは、産業用通信機器のリーダーとして、2005年に設立されました。本社はドイツのフランクフルト近郊にあり、最新の技術を駆使してお客様の通信プロジェクトを支援しています。
日本市場においても、幅広い製品ラインナップを持ち、さまざまなニーズに応える体制が整っています。
製品についての詳細は
こちらから確認できます。