犬猫の精神科医登場
2019-11-06 14:30:07

日本初!動物の心を診る専門機関が犬猫の健康をサポート

最近、岐阜県にオープンした『ストレス診療科』が注目されています。これは、動物の心の健康を専門に診断・治療する新たな試みで、日本で初めての試みです。この機関は、犬や猫が経験するストレスとその影響を緩和するための具体的な治療方法を提供します。

犬と猫のストレスの実態


人間同様、犬や猫もストレスを感じます。ストレスが原因で心身の健康を損ない、病気を引き起こすことがあります。たとえば、犬の場合は、攻撃的な行動を示したり、嘔吐や下痢などの体調不良を訴えることが多く、特に治療をしても改善しない症例が目立ちます。猫においても、狭いケージに閉じ込められることで運動不足になり、問題行動を引き起こすことがあります。

これらのストレスの多くは、飼い主の不適切な飼育環境やしつけの方法によるものです。犬や猫が心身ともに健康でいられるような飼い方をすることが、実はとても大切です。

ストレス診療科のアプローチ


ストレス診療科では、ペットの生活環境、飼い主との関わり方や問題行動を詳しくヒアリングすることから始まります。診察は60分から120分の間行われ、ペットが抱えるストレスの原因を特定し、それに基づいた治療方針を立てます。

具体的には、環境修正、行動修正、薬物療法といった3つのアプローチを用いて、ストレスを軽減する方法を模索します。環境修正では、動物行動学に基づいてペットが快適に過ごせる環境を整え、行動修正ではトレーニングを通じてストレスの原因となる刺激を取り除くよう努めます。

さらに、必要に応じて向精神薬や漢方薬を用いることで、動物の不安や興奮を和らげる取り組みも行われています。

治療対象と具体例


治療対象には、ストレスによって引き起こされた身体的および行動的異常が含まれます。具体例としては、嘔吐や下痢を繰り返すペットや、自傷行為を行うペットなど、日常的にストレスを感じている動物が該当します。実際に、飼い主に対する攻撃行動を示すトイプードルとミニチュアダックスのミックス犬が、嘔吐の症状を持って来院したケースも紹介されています。

この例では、自律神経の失調が原因と判断され、漢方薬で改善が見られています。こうした新しい試みを通じて、飼い主と動物がより良い関係を築けるようサポートが行われています。

奥田順之医師のプロフィール


この新たな診療科の責任者は、獣医行動診療科認定医の奥田順之医師です。彼は、ぎふ動物行動クリニックの院長を務め、今年は動物行動学の講師としても活躍しています。奥田医師は多くの著書があり、実務経験豊富な専門家です。彼の取り組みは、犬や猫が心身共に健康であることを第一に考えています。

お問い合わせと取材情報


取材を希望される方は、ぎふ動物行動クリニックまでお電話またはメールでお問い合わせください。診察時間内に対応可能な日時を調整し、取材を受け付けています。

このように、『ストレス診療科』は、ペットたちの心の健康を守るために存在しています。飼い主も一緒に学び、改善していくことで、愛するペットとの関係を深めることができます。

会社情報

会社名
特定非営利活動法人人と動物の共生センター
住所
岐阜県岐阜市岩地2-4-3
電話番号
058-214-3442

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