KPMGジャパンが手掛ける新たな取り組み
KPMGジャパンは、有限責任あずさ監査法人およびKPMGあずさサステナビリティ株式会社を通じて、サステナビリティ開示およびその保証業務の高度化を進める新しい試みを始めました。これは、今後予定されている制度化を見据えたもので、特許出願中のAIエージェントを活用し、効率的かつ質の高いサービスを提供しようとしています。
背景と目的
サステナビリティ開示に関する制度環境は、特に2027年度からの義務化に向けて大きく変化しています。これにより、企業は財務報告の中でサステナビリティ情報の正確性と即時性を求められるようになります。一方で、保証機関も膨大なデータを有効に活用し、迅速に検証を行う必要があり、業務の効果的な運営が求められています。
この新たな取り組みは、特に人的判断の依存や業務の重圧を軽減し、専門知識を組織内で蓄積・共有する体制を整えることを目指しています。
AIエージェントの機能
KPMGジャパンが開発したAIエージェントは、サステナビリティ開示における数値のリスクを検知し、質問を自動生成することが主な機能です。具体的には、以下のような役割を担っています。
1.
質問作成: AIエージェントは、リスク認知に基づいて、実態調査のために必要な質問書を自動的に作成します。この過程では、業界の外部情報や企業から提供される内部情報を元に、より包括的かつ標準化された観点を反映させることで、調査の精度を向上させます。
2.
回答の妥当性評価: 企業からの回答内容を分析し、関連資料の候補を提示します。これにより、保証人はより正確な判断が可能となります。
取り組みの利点
このAIの導入は、企業と保証人双方に多くのメリットをもたらします。
企業のメリット
- - 開示上のリスクを早期に把握し、十分な準備期間を確保できます。
- - 追加の修正作業を最小限に抑えられ、サステナビリティ関連の情報開示が迅速化します。
- - 情報の信頼性が向上することで、経営判断もより質の高いものになります。
保証人のメリット
- - 過去の知見をもとに、安定した保証品質を提供できます。
- - 調査作業負担が軽減され、重要な判断作業に集中できるようになります。
- - 内部および外部情報を踏まえた多角的な判断が可能となります。
この取り組みにより、KPMGジャパンはサステナビリティ関連情報の信頼性を高め、保証業務の質を向上させることを目指しています。特に、専門的な判断の価値を重視しつつ、デジタル技術をいかに活用していくのかが今後の注目ポイントとなるでしょう。
KPMGジャパンの概要
KPMGジャパンは、監査、税務、アドバイザリーの各領域にわたるプロフェッショナルファームの集合体で、クライアントの経営課題解決に向けて連携したサービスを提供しています。地域特有のニーズに応じた専門的なサービスを展開し、グローバルなネットワークを活用して必要なサポートを行っています。
これにより、企業の持続的成長と中長期的価値の向上を後押しする重要な役割を果たしています。