JIC、インド・東南アジア向けファンド「BEE ACCELERATE FUND2 LP」に30百万USドル出資 - オープンイノベーション促進による新規事業創出へ
産業革新投資機構(JIC)は、BEENEXT Capital Management Pte. Ltd.(BEENEXT)が運営する「BEE ACCELERATE FUND2 LP」(BAF2)に30百万USドルのLP投資を行うことを発表しました。BAF2は、インドや東南アジアにおけるフィンテック、Eコマース、マーケットプレイスなどのテクノロジー関連分野のスタートアップに投資するファンドです。
JICは、この投資を通じて、日本の事業会社とインド・東南アジアのスタートアップとの連携を促進し、Society 5.0に向けた新規事業創出を推進することを目指しています。
JICの投資のねらい
JICは、企業の成長と競争力強化を支援するため、民間投資が不足している分野への資金供給を行い、リスクマネーの好循環を創出することをミッションとしています。今回のBAF2への投資は、JICの投資基準である「Society 5.0に向けた新規事業の創造の推進」に合致するものであり、AI、IoT、ロボットなどの第四次産業革命関連技術の社会実装や、バイオ・創薬・ヘルスケア、モビリティ、宇宙、素材、電子デバイスなどの国際競争力を持ちうる事業分野への長期的な投資を促進する狙いがあります。
オープンイノベーション促進による新たな事業創出
Society 5.0の実現に向けて、国内事業会社は、研究開発や事業開発において、自前主義から脱却し、産業や組織を超えたオープンイノベーションに積極的に取り組む必要性が高まっています。
JICは、国内事業会社と海外スタートアップとの連携を促進する「日本アングル」を戦略とするベンチャーキャピタルの重要性を認識し、BAF2への投資を通じて、両者の架け橋となることを期待しています。BAF2の投資管理会社であるBEENEXTは、日本の事業会社とインド・東南アジアのスタートアップとの連携を促進し、日本の事業会社によるインド・東南アジア市場への参入や事業拡大を支援してきた実績があります。
JICは、BAF2へのLP出資により、日本の事業会社とインド・東南アジアのスタートアップとの連携が促進され、新規事業・新規産業の創造につながると期待しています。また、BEENEXTのプレゼンス向上や、同社が運営するファンドへの日本の事業会社からの投資拡大、ひいては「日本アングル」を戦略とするファンドマネージャーの増加にも貢献すると考えています。
JICのファンド投資戦略
JICは、民間ファンドへのLP投資を通じて、投資チーム・投資人材・投資戦略の多様化を促進することで、リスクマネーの好循環を支えています。具体的には、ファンド運用チームの経験値向上、投資人材育成、日本に定着している戦略以外の戦略の導入などを支援することで、市場に多様性と厚みを付加することを目指しています。
株式会社産業革新投資機構(JIC)について
JICは、2018年9月に産業競争力強化法に基づき設立された投資会社です。JICは、Society 5.0に向けた新規事業の創造の推進、ユニコーンベンチャーの創出、地方に眠る将来性ある技術の活用、産業や組織の枠を超えた事業再編の促進などを重点投資分野としています。これらの分野に対し、傘下のファンドや民間ファンドへのLP投資を通じてリスクマネーを供給することで、我が国におけるオープンイノベーションを推進し、我が国産業の競争力強化や投資エコシステムの拡大に貢献することを目指しています。