新機能追加で断面測定が進化!
英国の三次元測定機メーカーであるAberlink社は、その高性能測定機「Fulcrum」に新たな断面スキャン機能を搭載したと発表しました。この進化により、旋盤で加工された部品の断面測定が、従来よりもずっと簡単かつ高精度に行えるようになります。
Fulcrumの概要
Fulcrumは、コンパクトな設計が特徴の測定機器で、工場内の機械設備の近くで効率的に使用できます。製造現場では、迅速な手動による部品検査が可能となり、問題を早期に発見すると同時に製造プロセスに素早くフィードバックを行うことができます。
新機能「断面スキャン」の詳細
新しく追加された断面スキャン機能は、操作が非常に直感的で簡単です。具体的な手順を以下に示します。
1.
曲線をスキャン:まず、旋盤で加工された部品の断面をスキャンします。この時、部品の曲線が認識されます。
2.
投影として設定:先ほどスキャンした曲線を「断面投影」として設定し、対象物の中心円を基にして投影します。
3.
寸法確認:断面投影として設定された部品の寸法を確認します。
4.
DXFファイルのインポート:さらに、DXFファイルをインポートし、スキャンデータと位置合わせを行います。
5.
比較による精度確認:インポートしたデータとスキャンデータを比較し、結果を得ることができます。
これにより、Fulcrumは製造業や品質管理の現場での使用範囲が広がり、効率と精度がさらに向上します。
最新のMeasured Techniques
FulcrumにはAberlink MK4ソフトウェアが付属しており、手動式CMMでも簡単に操作できます。このソフトウェアは、部品を手動でスキャンするだけで、重要な寸法や特徴を自動的に認識し、表示してくれるので、作業効率も向上します。
本体の特長
Fulcrumのサイズは、X:335mm、Y:830mm、Z:725mmで、移動量はそれぞれ280mm、280mm、150mmとなっています。容積精度は(5.0 + L/1000)µm、解像度は1.15μrad、動作温度は5 - 45°C(最適温度は18 - 22°C)です。これにより、多様な環境での使用が可能です。
システムクリエイトの役割
株式会社システムクリエイトは、Aberlink社のリセラーとして、このFulcrumを通じて新しい測定技術を日本のものづくり企業に提供しています。同社は、1992年の設立以来、ものづくりに関わるさまざまな製品やサービスを支援しており、3Dプリンターや3Dスキャナー、工作機械の販売、CAD/CAMソフトウェアの導入など、多岐にわたる支援を行っています。
まとめ
新たに搭載された断面スキャン機能により、Fulcrumは旋盤加工部品の測定が格段に容易になり、それに伴い製造現場の効率向上が期待されます。システムクリエイトは、この革新的な「Fulcrum」を通じて、業界に新しい未来をもたらすことでしょう。