AI学習からイラストを守る！新サービス「emamori」正式リリース

AI学習からイラストを守る新サービス「emamori」、正式リリース

生成AIの普及により、クリエイターのイラストが無断でAI学習に使われる問題が深刻化しています。日本の著作権法では、許諾無しのAI学習が原則可能とされ、クリエイターの権利保護が課題となっています。

この問題に対し、クリエイターのイラストをAI学習から保護する画期的なサービス「emamori」が正式リリースされました。本サービスは、ウェブサイトにイラストをアップロードするだけで、AI学習を妨げる特殊な電子透かしを付加。模倣AIイラストの生成を阻止します。

「emamori」とは？

「emamori」は、SnackTime株式会社が開発した、クリエイターのイラストをAI学習から保護するWebサービスです。独自の電子透かし技術「Mist」を用いて、人間の目には見えない特殊なノイズをイラストに付加することで、AIによる正確な学習を妨げます。これにより、著作権侵害のリスクを軽減し、クリエイターの権利を守ります。

開発の背景

近年、生成AIの急激な普及に伴い、著作権者の許可なくイラストがAI学習に使用されるケースが増加。多くのクリエイターが、自身の作品がAIによって模倣される被害を受けています。

既存のイラスト投稿サイトでは、AI学習への対策が不十分なため、クリエイターは作品を非公開にしたり、AI学習禁止を明示したりするなど、自衛策を講じる必要に迫られていました。

「emamori」は、こうしたクリエイターの不安を解消し、安心して作品を発表できる環境を提供することを目指して開発されました。

ベータテストと正式リリース

「emamori」は、300名限定のベータテストを数ヶ月間実施。2,000枚以上のイラストを保護し、多くのクリエイターから高い評価を得ました。

ベータテスト参加者からは、「自分の絵を守り、AI学習に使われたくないと意思表示できる手段を得ることがありがたい」といった声が寄せられました。

正式リリースに伴い、招待制を撤廃。趣味や仕事に関わらず、全ての絵描きが利用できるようになりました。基本料金は無料ですが、より高度な保護機能を利用できる有料プランも用意されています。

有料プラン導入の背景

「emamori」では、イラストへの保護処理にGPUなどの高度なコンピュータリソースを使用するため、サーバー費用などのランニングコストが予想以上に高額になってしまいました。

サービス継続のため、一部有料化という苦渋の決断に至りましたが、無料プランも継続して提供することで、より多くのクリエイターに利用機会を提供していきます。