三菱重工業、伊方発電所にMOX燃料供給決定
三菱重工業は、四国電力株式会社が運営する伊方発電所の3号機に向けて、MOX燃料124体の供給を受注したことを発表しました。この受注は、既に10月に九州電力の玄海3号機向けに行ったものに続くもので、同社のMOX燃料供給事業の進展を示しています。
MOX燃料とは、ウランとプルトニウムを混合した燃料で、使用済み燃料から再処理されたプルトニウムが利用されます。三菱重工業は、今回のプロジェクトだけでなく、これまでに国内の電力会社向けに57体のMOX燃料を納入しており、それに基づく技術力と経験を活かして、品質の高い燃料を供給していきます。
MOX燃料製造のプロセス
本プロジェクトでは、三菱重工業がMOX燃料の設計を担当し、その部材は三菱原子燃料株式会社が供給することになります。最終的なMOX燃料の製造は、フランスのオラノ社が運営するメロックス工場で行われます。これにより、国際的な連携を持ちながら高品質の燃料が製造されることが期待されています。
プルサーマル計画への貢献
このMOX燃料の供給によって、四国電力はプルサーマル計画を着実に進めることができます。この計画は、使用済み燃料を再利用することを目的としており、プルトニウムの削減にも寄与する重要なプロジェクトです。三菱重工業は、これを通じて持続可能なエネルギーの供給を実現する努力を続けています。
おわりに
三菱重工業は、今後も高品質なMOX燃料を提供し、日本のエネルギー政策に寄与していく意志を明確にしています。新たな受注を機に、さらなる技術革新と品質向上を目指すことで、日本の原子力産業の持続可能な発展を支える役割を果たしていくことでしょう。
詳しい情報は、
三菱重工業の公式ウェブサイトや、オンラインマガジン「SPECTRA」で確認できます。