持続可能な未来へ向けた次世代航空機「MAEVE Jet」開発の進展
日本航空株式会社(JAL)、株式会社JALエンジニアリング(JALEC)、およびドイツのMaeve Aerospace GmbH(Maeve)は、2025年6月17日に基本合意書を締結しました。この協業は、リージョナル航空の変革を目指す電動ハイブリッド航空機「MAEVE Jet」の開発を推進するものです。
「MAEVE Jet」は、従来のガスタービンエンジンとバッテリー駆動の電気モーターを併用することで、エネルギー効率を大幅に向上させる革新的な航空機です。具体的には、燃料消費量を40%削減し、CO2排出量の削減も実現します。この機体の登場により、航空業界は持続可能性をたどりながら、環境への負担を軽減する新たな道を切り開くことが期待されています。
JALグループは、設計や運用、さらにはカスタマーサポートの体制構築においても積極的に関与します。航空機の耐空性や信頼性を高める新しい航空機設計システムを開発することによって、地域の航空ネットワークを維持し発展させることにも寄与することが期待されています。
協業の主な内容
この合意を通じて3社は、次の項目に関連した協議を進めます:
- - 「MAEVE Jet」の開発状況を共有し、日本での運航に必要な要件や仕様について協議
- - 空港インフラや運用方法に関する検討
- - 運航中のモニタリング体制や整備の支援体制の検討
- - 未来のMRO(メンテナンス・リペア・オーバーホール)事業体制についての検討
- - 新しい航空機設計システムの構築に向けた協力
JALの経営企画本部長の小山雄司氏は、「MAEVE Jet」を通じて持続可能な航空機技術の発展を推進することに誇りを感じていると述べています。特に、日本は島国で移動手段が限られるため、持続可能なリージョナルネットワークが重要であるとの見解を示しています。
JALECの代表取締役社長、濱本隆士氏も、「MAEVE Jet」は航空業界に革新をもたらす技術であり、JALECとしてもそのサポート体制を整えることに喜びを感じています。彼は、未来の航空業界に新たな価値を創出することへの期待を語っています。
さらに、Maeveの最高技術責任者、Martin Nuesseler氏は、JALとの協力によって持続可能なソリューションを次々と生み出すことが可能になると信じています。
企業紹介
日本航空株式会社は1951年に設立され、oneworldアライアンスのメンバーとして、現在232機の航空機を運航。68カ国395空港へのネットワーク拡大に貢献しています。顧客に最高の安全とサービス品質を提供することを目指しています。
Maeve Aerospace GmbHは2021年に設立された企業で、持続可能で経済的な航空機の設計に注力しています。ヨーロッパを拠点に、ダイナミックなチームが地域社会をつなぎ、持続可能で手頃な航空モビリティを提供し続けることを目指しています。
結論
「MAEVE Jet」の開発は、航空業界に新たな選択肢をもたらし、地域社会において持続可能な移動手段を提供する一助となることでしょう。未来に向けたこの取り組みに、今後も注目が集まります。