Formlabsの3Dプリンター導入でMPM社の製造業務を革新

MPM社が実現した生産性向上の新たなステージ

株式会社システムクリエイトが展開する成功事例として、Etienne LacroixグループのMPM社が、FormlabsのFuseシリーズ（SLS 3Dプリンター）を活用し、製造工程に革命をもたらしました。ここでは、その取り組みがどのようにコストの決定的な削減と生産効率化を同時に実現させたかを解説します。

課題の本質：高コストと長いリードタイム

MPM社では、溶接治具やロボット用エンドツールの製造を行っていましたが、高コストと長いリードタイムが大きな障害となっていました。外部に委託していた部品調達は、納期までに数週間を要し、急な変更や新たなニーズに柔軟に対応することができませんでした。特に特殊部品の調達遅延は、生産ラインの停止を招き、大きなダウンタイムを生む要因となっていました。こうした状況がMPM社の競争力を損なう要因となっていました。

内製化へ向けたアプローチ

これらの課題を打破するために、MPM社はFormlabsのFuseシリーズを導入。以下のポイントで内製化を推進しました：

1. 溶接治具のオンデマンド製造
超音波溶接治具をSLS 3Dプリンターで製造することで、製造コストを従来のCNC加工と比較して90％削減しました。また、リードタイムは3週間からわずか1日の対応に短縮され、迅速な製造が可能となりました。

2. ロボット用エンドツールの革新
Fuseシリーズによるロボットのグリッパー製造では、従来の€55が€1で生産できるようになり、年間で€10,500以上のコスト削減を達成しました。軽量かつ高耐久性の部品は、約60,000ユニットの製造に耐える性能を確保しています。

3. 多目的な部品製造
SLS 3Dプリンターの導入により、耐熱性や耐化学性が求められる部品を迅速に製造できるようになり、複雑な形状のロボットボードやアセンブリ品も内製化が可能になりました。これによりダウンタイムは最小限に抑えられました。