奈良の文化を感じる一冊『奈良万葉』の魅力とは?
2025年9月12日に出版される『奈良万葉 ‐井上博道の万葉集の世界‐』は、日本最古の歌集である『万葉集』をテーマにした写真集です。この作品は、奈良県大和地域を中心に、奈良の美しい風景とそこに息づく文化を伝えることを目的としています。著者である井上博道は、自らの視点で奈良の風景を捉え、それを通じて万葉集の歌が持つ深い意味を解き明かしています。
奈良は、約1330年前に日本で最初に都が置かれた歴史的な地域であり、政治や文化の中心地として栄えてきました。『万葉集』は、奈良時代に編纂された歌集であり、当時の人々の感情や生活を深く理解するための貴重な資料となっています。井上博道は、万葉集にちりばめられた日本の古き良き風景を捉え、さらにその視野を広げて他の地にも目を向け、静岡県の三保松原や滋賀県の琵琶湖、富士山の美しい風景とも見事に結びつけています。
本書には、奈良の景色だけでなく、他県での撮影作品も収録されており、それぞれが詠まれた歌と響き合いながら、読者に感動を与える内容となっています。文中には万葉古歌が散りばめられ、当時の人々が感じたであろう情景や感情を思い起こさせます。また、井上博道の写真は、幸せや哀しみといった人間の感情を色鮮やかに描写し、見る者の心を捉えて離しません。
依頼者・ピーター・J・マクミランの英訳により、本書は日英バイリンガルで提供され、より多くの人々が日本の伝統的な文化に触れるチャンスを提供します。井上博道(1931-2012)は兵庫県香住出身の写真家であり、産経新聞で報道記者として働いた後、奈良県内の風景を多く撮影しました。彼の作品は、時にコミカルでありながらも、深い感情を描き出すものとして広く賞賛されています。
井上博道の写真が収められた書籍に『美の脇役』や『禅語』などがありますが、『奈良万葉』はその中でも特に親しまれ、歴史ある万葉の世界を美しく映し出す作品となっています。
この書籍は、奈良の真の魅力を探究し、古の歌が持つ力を再発見するための貴重な材料です。歌の歌詞に散りばめられた感情や思考が、どのように人々の生活と結びついているのかを知ることで、奈良の文化を深く理解することができるでしょう。井上博道のまなざしを通じて、奈良の風景や歴史、さらには織りなす人々のドラマを新たな視点で楽しむことのできる機会を是非とも体験してみてください。
書籍概要
- - 書名:『奈良万葉 ‐井上博道の万葉集の世界‐』
- - 仕様:B5判変型(190×255 mm)/ソフトカバー/184Pages(Full Color)
- - 定価:本体2,500円+税
- - ISBN:978-4-7562-5910-3
- - 写真:井上博道
- - 英訳:ピーター・J・マクミラン
- - 発売日:2025年9月12日
- - 発行元:パイ インターナショナル
本書の魅力を感じることのできるこの機会を見逃さないでください!