ウガンダのカカオの魅力
2022-10-18 07:00:01

ウガンダ産のカカオを世界へ届ける「Farm of Africa」共同出展の魅力

近年、環境への配慮が一層重要視される世の中において、食材の生産過程や持続可能性への注目が集まっています。特に、チョコレートの原材料であるカカオの生産には、多くの課題が伴います。そこで注目されるのが、ウガンダを拠点に活動する「Farm of Africa」と、製菓材料の商社「株式会社立花商店」です。彼らは、2022年の「サロン・デュ・ショコラ・パリ」に共同で出展し、その取り組みを世界に向けて発信しました。

Farm of Africaの自社農園とその背景



ウガンダは豊富な水資源に恵まれた農業大国で、肥沃な土壌と適度な降雨によって多様な作物の栽培が可能です。また、Farm of Africaは、ウガンダにおいて有機農法を採用し、小農家からカカオとバニラを買い付ける一方、自社でも有機栽培を進めています。自社農園では、パレ ド オールやDEAN&DELUCAなど、日本国内の著名ブランド向けに高品質なカカオを供給しています。

課題解決とサステナビリティへの取り組み



日本のチョコレート消費者がSDGsやESGという言葉に触れる機会が増える中、カカオの産地では依然として児童労働や環境問題が残っています。この状況を改善すべく、Farm of Africaではすべての買付けを現地農家と直接行い、農園の環境や労働条件を独自に評価しています。中間マージンを排除し、農家への適正な指導を実施することで、持続的な収入向上を支援しています。

さらに、農業と林業を融合させたアグロフォレストリー農法を導入し、多様な作物を共生させる取り組みを進めています。これにより、カカオのみならず、副産物も得ることが可能になり、小農家の安定した収入源を提供しています。また、自社農園ではソーラーパネルを導入し、全ての電力を再生可能エネルギーから供給できるようにしています。

品質向上のための努力



Farm of Africaは、単に課題解決に取り組むだけでなく、カカオの品質向上にも力を入れています。厳選した原料を使用し、自社で行う発酵・乾燥工程では、温度や水分の管理を徹底し、カカオ豆の持つアロマを最大限引き出しています。乾燥後の豆の選別にも厳格な基準が設けられ、製造過程でネガティブな影響を与える豆は徹底的に排除されています。

立花商店の役割



立花商店は、Farm of Africaの国内における販売代理店として活動しており、ウガンダ産のカカオ豆だけでなく、ローカカオ・ホールニブの国内展開も行っています。2021年には経済産業省の補助事業に採択され、品質向上のための発酵・乾燥センターを運営するなど、双方が協力してサステナブルなカカオ生産を推進しています。

サロン・デュ・ショコラ・パリの出展



2022年10月28日から11月1日にかけて開催された「サロン・デュ・ショコラ・パリ」。この祭典は、世界中のチョコレートファンが集まり、高品質なカカオの新たな魅力を発見する場となっています。Farm of Africaはこのイベントに「Pavillon 5.1 / E-29」として出展し、訪問者に自社の取り組みや製品の魅力を直接伝える機会を得ました。

まとめ



ウガンダの「Farm of Africa」と立花商店が共同で挑むサステナブルなカカオ生産の取り組み。彼らの努力は、チョコレートの生産と消費の在り方を見直すきっかけにもなっています。環境に対する配慮とカカオの可能性を考える時、このような取り組みに注目することが求められています。

会社情報

会社名
ARTISANS FARM LTD
住所
P.O.Box 100857, Kampala, Uganda
電話番号

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